バーム、旧ビッグモーター問題の再協定で損保と合意へ 11月中にも顧客へ通知
旧ビッグモーターによる自動車保険金の不正請求の精算が損害保険会社との間で進んでいない問題で、補償業務や訴訟などを引き継いだバーム(和泉伸二社長、東京都多摩市)は31日、ホームページ上でコメントを発表した。「損保各社との協議が完了次第、具体的な中身について11月中にも顧客に順次お知らせしたい」としており、11月にも損保との合意を目指すとみられる。同社によると、現在、最終調整を行っており、保険金の返金範囲や割合などについて裁判所で調停を進める予定という。 同社は7月22日、全件調査は難しく、損保各社とは裁判所で調停したい、とのコメントを公表していた。 損保大手4社(東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険)が行った過去5~8年に及ぶ約24万件の調査では、5月時点で約6万1千件が不正と認定された。そのうち、再協定を終えたのは約1800件(不正認定の3%)にとどまっていた。