ラリーも公道だけど何が違う? 「フォーミュラE」が日本初の本格公道レースとして話題になったワケ
電気自動車界のF1が日本の道路を駆け抜けた!
2024年3月30日に東京ビッグサイト周辺で開催されたフォーミュラE。「電気自動車のF1」ともいわれるフォーミュラEが日本で初開催されると話題になると同時に、「日本初の本格的な公道レース」としても話題となりました。しかし、公道を使うレースにはラリーもあります。では、サーキットレースとラリーにはどのような違いがあるのでしょうか。 【画像】さまざまな機能が与えられたフォーミュラEマシンのステアリングホイールの画像を見る
フォーミュラEで「日本初の公道レース」として話題となったが……
そもそもフォーミュラE(正式名称「ABB フォーミュラE選手権」)は、100%電気で走るシングルシーター(ひとり乗り)マシンを使用するレースです。 フォーミュラEの構想は2011年に発案され、初のフォーミュラE選手権レースは2014年に中国・北京で開催されました。2020-2021年のシーズン7からは世界選手権に格上げされ、F1/WEC(世界耐久選手権)/WRC(世界ラリー選手権)と同格になっています。 フォーミュラEでは、F1/WEC/WRCのように内燃機関を搭載していないマシンを使用するため、走行中の排出ガスはゼロ。また、モーターや走行音だけとなるため、騒音が小さいこともフォーミュラEの特徴です。フォーミュラEそのものについては、賛否両論ありますが、実際に見てみると意外にもその迫力に圧倒されます。 そして、2024年に日本で初めてフォーミュラEが開催されました。日本で初めて開催されるモータースポーツの世界選手権は、ニュースなどでも話題になり、同時に「日本初の公道レース」という言葉も報道されました。 ※2020年に島根県にてカートレースの開催はあり しかし、公道を使って競技するモータースポーツにはラリーがあります。そのため、「なにが日本初なのか?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
フォーミュラEとラリーの違いとは?
日本初の公道レースとしても話題となったフォーミュラE(サーキットレース)とラリーの違いを簡単に説明すると、次のようになります。 ・サーキットレース(フォーミュラEなど):サーキットで2台以上のマシンが同時にスタートし順位を競うレース。舗装された路面(サーキット)で開催される ・ラリー(WRCなど):一般道を封鎖して行われるモータースポーツでタイムを競うレース。舗装されていない道路も使う このような違いがあることから、フォーミュラEが開催されるときに「日本初の公道レース」という言葉も合わせて話題となりました。 フォーミュラE(サーキットレース)もラリーもモータースポーツという点は同じです。ただ、競う対象や開催される場所・環境などに違いがあります。 このようにモータースポーツは、大きい枠で見ると「クルマのレース」というように見えますが、じつはそれぞれまったく異なる内容のレースなのです。
齊藤優太