495万円で「あなたをSFコメディ映画の主役に!」…斬新すぎる日本橋三越本店の「福袋」の中身とは
河崎実監督の映画主役権4年ぶりの復活! 前作『メグ・ライオン』は全国ロードショー公開
’19年に日本橋三越本店の福袋の商品として話題となった、購入者を主演に映画を撮ってもらえる福袋が「2024三越カルチャーサロン三越の初夢福袋」で復活。 【知らなかった…】まさか…日本最初のディズニーランドは日本橋三越本店の屋上だった!? この福袋「奇才・河崎 実監督があなたをSFコメディ映画の主役に!」は、『日本以外全部沈没』『いかレスラー』『電エースシリーズ』といった“おバカ映画”の巨匠として知られる河崎実監督の映画制作に主役として出演できるというもの。 その金額は495万円。’19年の第一弾(486万円)は50代の一般女性が購入し、彼女を主演として制作された『メグ・ライオン』が全国ロードショー公開されている。 老舗百貨店・日本橋三越本店のブランドイメージと河崎実監督の作風はかけ離れているように思えるが、なぜこの企画が実現し、さらに4年越しで第二弾を販売する運びとなったのか。日本橋三越本店でバイヤーを務め、この企画を立案した今宮充(あつし)さんにそのいきさつを訊いた。 「以前にもご購入者様を主役にした映画制作という福袋を販売したことがありました。ただ、その際はお客様の自伝的なドキュメンタリー映画を撮るという内容だったんですね。 ’19年の第一弾のときは、お客様とイチから面白い映画を作り上げていきたいと考えました。そこで、普段からお付き合いのある松竹グループに相談したところ、ピッタリの監督がいると紹介されたのが、河崎監督だったんです。河崎監督は二つ返事でOKしてくださいました」(今宮さん・以下同) 松竹から紹介されたという河崎監督であるが、その作風はやはり日本橋三越本店のイメージとはかけ離れているのではないか。一般的な感覚だと、この企画を通すには社内での調整はかなり難航したと想像できるが、実際はそうでもなかったと今宮さんは言う。 「社内でも『三越らしくない』という声が少しはありましが、それよりも『面白いじゃないか』という声の方が強く、すんなりと企画は通りました。 そもそも三越は戦前からいち早く手品グッズを販売したり、当時は『御子様洋食』と呼ばれていたお子様ランチを考案したり、屋上に雪を運んでスキー場にしたり、1957年には屋上に「こどもの夢の国 楽しいディズニーランド」(主催:朝日新聞厚生文化事業団)を期間限定で開催したりと“新しいもの”“面白いもの” をいち早くお客さまにご紹介していきたいという社風だと思います」