【能登半島地震から半年】進まぬ復興…今も2000人以上が避難生活 ビニールハウスで暮らす人も 暑さ本格化する被災地の“いま”
能登半島地震から7月1日で半年。まもなく暑い夏を迎える被災地では、いまも2000人以上が避難生活を送っています。
進まない復興…被災地は今
今年1月1日、石川県能登半島を襲った最大震度7の地震。死者数は災害関連死を含めると299人にのぼりました。 甚大な被害を受けた1つが、輪島朝市通りです。 朝市通りで漁師の夫が釣った魚を販売していた女性は夫の漁の再開のメドが立たないことから、いまは元の店とは違う場所で手作りのサンドイッチなどを販売しています。 「(Q.朝市の再開のめどは聞いている?)全然聞いていないです。半年たっても変わっていない。時間がかかっても、また再開できたらいいなという希望とか理想はありますね。ただ状況が状況なので、一言ではなかなか言えないですよね」
市内にある神社では、震災直後から境内で炊き出しをしています。 (炊き出しに来た人)「本当にありがたいです」「早く復興して欲しい」 願うのは1日も早い復興です。
復興の足かせとなっているのは倒壊家屋の解体の遅れです。建物の所有者が金沢などに2次避難しているケースもあり、立ち会いなどの日程が調整できず作業が遅れているということです。一方、交通網の整備は徐々に進んでいます。 (大野アナ)「金沢と能登半島をつなぐ『のと里山街道』です。全体的に道路がかなり補修されて、走行するのに大きな障害はないように感じます」
2000人以上が避難所生活 ビニールハウスで暮らす人も…
半年経った今も避難所に身を寄せている人は2000人以上。輪島市ではビニールハウスなどで避難生活を続けている人がいます。
保 靖夫さん(70)。現在は中学生から70代までの3世帯7人で暮らしています。 ビニールハウスには市から届けられた支援物資。そして電気が使えるため冷蔵庫や炊飯器といった家電製品が置かれていました。 (保さん)「何不自由なくという感じではないが、品物的にはそれなりにあります。収穫した自分の野菜、ジャガイモとかタマネギなんだけど、そういうのを利用して食事に使っています」 ただ、保さんによるとビニールハウスの中は5月でも気温が50℃まで上がるということで、屋根には断熱材を敷くなどの温度上昇を防ぐ対策がとられていますが、それでも30℃を超える厳しい環境となっています。