巨人の大型FA補強への賛否が再沸騰!
「巨人は勝つことを宿命づけられているチームです。もし来年も優勝を逃すようなことにでもなれば高橋監督へのバッシングの嵐が吹き荒れるでしょう。他チームとは立ち位置が大きく違うと思うんです。そうなると、資本力のあるチームですから、FA補強に乗り出すのは仕方がないのではないでしょうか。フロントも含めて他のチームに比べて負けられないプレッシャーは尋常ではありません。 どのチームにも主力の力が落ちる転換期があります。巨人は、ほとんどBクラスには落ちていないチームです。そういう転換期をうまく補強で乗り越えることに成功しています。今、巨人は、その転換期に入っています。先発がいないところに山口、吉川の2人が加わり、菅野、マイコラスが開幕から万全で揃えば、田口も含めて先発が5人揃います。また森福の加入で山口鉄への負担も減るでしょう。 広島から2桁勝った黒田が抜けることを考えると、現時点で巨人が優勝候補でしょう。そう予想させるチームをオフに作ったフロントの仕事は評価しなければならないのでは」 里崎氏の意見のように、巨人が敢行した大型補強は、勝つことを義務づけられたチームの宿命と捉えることもできるし、メジャーのヤンキースやレッドソックス、ドジャースなど資金力のあるチームが堂々と推し進めている強化スタイルのような企業努力の結実とも捉えることもできる。 「金でかき集めたチームに負けたくない」との“アンチ巨人”のモチベーションを高める意味でも巨人が強くなければペナントレースは面白くない。同じく楽天も、星野副会長の号令のもと大補強に動いたが、巨人にだけその補強戦略に賛否両論が沸き起こるのも、巨人ブランドが健在であることの証拠かもしれない。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)