鉄道高架化工事で13カ所から人骨見つかる 先史時代の理解深化に期待/台湾
(嘉義中央社)南部・嘉義市内の鉄道高架化工事によって約2700~2500年前の遺跡が見つかり、13カ所から当時埋葬されたとみられる人骨が発見された。うち5体の人骨はうつぶせの状態で、考古学研究チームは埋葬方法を通じて文化をより深く理解できると期待を寄せている。 人類学に詳しい顔廷伃さんは中央社の電話取材に、先史時代の埋葬方法は多くの種類があり、遺体をうつぶせにするのもそのうちの一つだと説明。同様の埋葬方法は約3500~2000年前の南部・台南の大湖文化や約2000~400年前の中部・台中の番仔園文化などでも見られると話す。 今回嘉義で見つかった人骨は東西方向に埋葬されていたのに対し、台南で見つかったものは南北方向だったとし、今後さらに多くの文物の発掘を通じてこの地域の文化を理解できると語った。 嘉義市政府文化局によれば、すでに5体については台南の史前文化博物館南科考古館が支援して研究調査が行われ、それぞれ35歳前後の男性、20歳代の女性などだったことが分かった。 また2人には長時間しゃがむ姿勢を取り続けていた形跡が見られるとした他、1人にはビンロウのようなものをかんでいた跡が見つかったという。 遺跡では研究チームによる調査が続けられており、2026年にも最終的な成果の報告が行われる予定だ。 (姜宜菁/編集:齊藤啓介)