大河がない古代マヤ文明を繁栄に導いた 水中風景の美しい神秘の泉
メキシコ、ユカタン半島のカンクンは日本でも知られた有名なリゾート地であるが、そのカンクン南のプエルトモレロスからプンタ・アレンまでの全長約193kmのカリブ海沿岸を「リビエラ・マヤ」と呼ぶ。ここは近年、オールインクルーシブホテルが建ち並び、特にヨーロッパからのセレブ、有名人が訪れるリゾートとして注目されている。カンクンよりマヤ遺跡、セノーテ、自然テーマパークへのアクセスが良く、あらゆる層の旅行者から人気のエリアである。 ユカタン半島に多く見られるセノーテ。石灰岩地帯にできた陥没穴に長い年月をかけて溜まった地下水による天然の泉。中でも特に有名なグラン・セノーテは驚異的な透明度で、天から差し込む光によって浮かび上がる光のカーテンはなんとも幻想的。水中には鍾乳洞が広がり、ダイビングでなくともシュノーケリングで望むことができる。 鍾乳洞をくぐり眺める水中風景の美しさと透明度の高さに驚かされる。古代文明は大河のもとに発展してきた所が多いが、ここユカタン半島にはそれに相当する河がない。マヤ文明はこのセノーテの水源によって栄えたという話もうなずける。 (2016年1月撮影)