大阪万博で福島県の復興紹介 展示やトークイベント
経済産業省は2025年の大阪・関西万博で、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの福島県浜通りを中心とした地域の復興の状況を紹介するブース「FUKUSHIMA FUKKOーTRANSFORMATION:FーX」を設ける。展示期間は5月20~24日までの5日間で、来場者に福島県の現状を知らせることで、実際に足を運んでもらうきっかけにすることを目指している。 展示の対象となる地域は浜通りの市町村と原発事故で避難指示が出された田村市、川俣町を合わせた15市町村となっている。ブースの入り口には、東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)などの協力を得ながら、2011年3月の震災発生による避難の状況、現在の廃炉がどこまで進んだかなどを示すパネルを設置する。 産業再生などを紹介するコーナーでは、浜通りで活動する宇宙分野の企業やロボットテストフィールドなどの実証拠点の取り組みを展示する。また、浜通りの広域連携団体「HAMADOORI13」(浜通りサーティーン)のフェニックスプロジェクトで起業した若手経営者の活動を紹介する。会場と浜通りを結んだ、オンラインでのトークイベントなども企画する。 15市町村の野菜や酒、水産物、加工品などを集め、試飲や試食ができる場所も設ける。このほか、国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」など浜通りを代表する行事や観光スポットをアピールすることで、誘客にも結び付けたい考えだ。 経産省のブースに隣接した場所では、復興庁の展示も行われ、岩手、宮城、福島県の被災3県の地域再生などを解説する。復興庁の展示期間は5月19日から24日まで。
福島民友新聞社