台湾に忍び寄る“中国の影” インフルエンサーや芸能界に“誘い”が…
日テレNEWS NNN
中国による台湾侵攻を想定した年に1度の大規模な避難訓練が、頼清徳政権の下で初めて行われました。中国の圧力が強まる中、台湾では最近、インフルエンサーら有名人にある“異変”が起きています。その背後には中国の影がありました。
23日、台湾で行われたのは、中国軍の攻撃を想定した大規模な避難訓練です。 渡辺容代記者(台湾・台北) 「今、防空警報が聞こえてきました。防空警報が鳴り響いています」 屋外に出ることは禁じられ、警察官らの誘導に従わない場合は、日本円で14万円以上の罰金が科される可能性があります。台湾の全ての市民を対象に行われるこの訓練は、海外からの旅行客も対象です。 背景にあるのは、高まる中国の軍事的圧力です。中国は今年5月に就任した頼清徳総統を「台湾独立派」とみなし、台湾周辺で大規模な軍事演習を実施。対話を拒む姿勢です。
その台湾で今、波紋を広げているのが、中国からとみられる若者を狙ったある“誘い”です。美容に関する情報などをSNSで発信し、約4.8万人のフォロワーを抱えるPoppyさんに、2022年、外国の広告会社を名乗る人物から突如、メールが届いたのです。 「一つ特別なご依頼です。中国を褒める内容を投稿してください。極端すぎる言論は求めません。もし興味があれば、ほしい報酬の金額を教えてください」 メールの発信元は見知らぬアドレスでしたが、中国で使われる簡体字で書かれていました。 台湾のインフルエンサー Poppyさん 「とても驚きました。(中国と距離を置く)私の政治的立場は分かりやすい。逆に中国のいい話を言わせようとしている。これはひどい話」 複数のインフルエンサーにあったという中国からの“誘い”。Poppyさんは不安を感じているといいます。 台湾のインフルエンサー Poppyさん 「侵略される不安がある台湾ではなく、子どもには安全で平和な台湾で成長してほしい」