三菱「ミニカスキッパー」はギャランGTOのミニ版だった? 軽のスペシャリティカーは44万円【今日は何の日?5月12日】
●1970年代に登場した様々な軽のスペシャリティカー
1970年代から1980年代にかけ、トヨタ「セリカ」やホンダ「プレリュード」、日産自動車「シルビア」のようなスポーツカーのようなスタイリングで、スポーツカーほどではないが高性能のクーペスタイルのクルマは、スペシャリティカーと呼ばれ若者から圧倒的な人気を獲得した。デートの際に女性からも好まれることから、デートカーとも呼ばれた。 軽自動車でも、1970年代に同様なコンセプトのスペシャリティカーブームが起こった。パイオニア的な存在は、1970年に登場した「ホンダZ」とされ、続いたのが軽初の2ドアハードトップ、ダイハツ「フェローMAX(1970年~)」、三菱のファストバックに仕上げた「ミニカスキッパー(1971年~)」、2ドアクーペのスズキ「フロンテクーペ(1971年~)」などだ。 いずれも、廉価でスタイリッシュなフォルムで軽快に走ることから、走り好きの若者から人気を集めた。その後1990年代には、さらに走りに特化したスズキの「アルトワークス」やスバル「ヴィヴィオRX-R」、ダイハツ「ミラTR-XX」などの軽のホットハッチも人気を博したが、残念ながら現在は絶滅状態になっている。 ・・・・・・・・ 近年の軽自動車は、実用性を重視した背の高いハイト&スーパーハイトワゴンが主流であり、スキッパーのような運転を楽しむスタイリッシュな軽が人気を獲得するのは難しい。軽自動車にも、スタイリングと性能を追求していた良き時代があったのだ。 毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
竹村 純