名刀の展示、事前予約に定員2倍の9万人分 栃木・足利市立美術館
栃木県足利市立美術館で2~3月に展示される市ゆかりの刀剣「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」の特別展について、市はインターネットによる事前観覧予約に定員の2倍となる約9万人分の申し込みがあり、抽選で約2万8千人分の入館が決まったと発表した。時間帯によって空きがあるため、12日から追加予約を受け付ける。 【写真】「本作長義」=徳川美術館提供 特別展は2月8日~3月23日。同刀の写しの元とされる「本作長義(ほんさくながよし)」も展示され、ともに国重要文化財指定の名刀2振りが足利の地にそろうのは435年ぶりという。 観覧は混雑を避けるため、1時間単位の枠を設けて1枠あたりの入館者を最大140人にし、休館日を除く39日間で計約4万4千人が観覧できるようにした。予約は土日や平日の午前中に集中したという。早川尚秀市長は「もともと山姥切国広は人気の刀剣で、同時展示でより話題性がある。予約は期待していた以上」と話す。 刀剣に注目が集まるようになったのは、女性に人気のゲーム「刀剣乱舞(とうけんらんぶ)」の影響がある。刀剣を戦士に見立て、山姥切国広をモデルにしたキャラクターも登場する。同館では2017年と22年に山姥切国広を展示したが、17年は女性が95%を占めたという。今回の展示についても女性からの問い合わせが多いという。 追加予約は専用サイト=QRコード=で空き状況が公開されており、12日正午から2月分、2月9日正午から3月分を先着順で受け付ける。(上嶋紀雄)
朝日新聞社