幻のレアバージョンも…65周年『おかあさんといっしょ』人気アーティストが手掛けた「神曲」
■たくみお姉さんが可愛さマックスだった…さだまさしさんの『魔法のピンク』
そして、だいすけお兄さんとたくみお姉さんの時代に発表された『魔法のピンク』。ゆっくりなテンポで優しい曲なのだが、「ぱぴぷぺぽ」を使った早口言葉のような歌詞も特徴的だった。たくみお姉さんがメインで歌っているとき、長女が一緒になって指をタクトのように振りながら歌っていたのが懐かしく思い出される。 笑顔も含めて優しそうな雰囲気が印象的だったたくみお姉さん。歌い方があまりに可愛くて、子どもたちはみんな夢中だった。そして、この曲で魔法をかけられたお父さんたちも多かったことだろう。(高校生になった今の長女が読んだら怪訝な顔をされてしまいそうだが……) そして実はこの歌、“変顔”がポイントでもある。だいすけお兄さんとたくみお姉さんが一緒にサビで変顔を披露するのだが、これを子どもたちが一生懸命真似していて楽しかった。 この『魔法のピンク』の作詞作曲者は、『関白宣言』や『秋桜』などで知られるさだまさしさんだ。『おかあさんといっしょ』への楽曲提供というイメージがまったくなかったので、この事実を知った時には驚いてしまった。 子どもが楽しみ、大人がほっこりする神曲を作るなんてさすがだと言わざるを得ない。ちなみにさださんは、2024年10月のうた『たからもの』の楽曲提供もおこなっている。
■子どもの可能性は無限大! 成長してもまた聞かせてあげたい水野良樹さんの『ぱんぱかぱんぱんぱーん』
最後は、いきものがかりの水野良樹さんが提供した『ぱんぱかぱんぱんぱーん』だ。タイトルだけ見たら「どんな歌?」と思う人もいるだろう。これは、花田ゆういちろうさんと小野あつこさんのときに発表された曲で、少年と猫が段ボールで作られた車に乗って大冒険に旅立つアニメーションがとても良かった。 次女の時代によく聴いた曲だったが、マーチ調なのでテンションも自然と高くなり、ゆういちろうお兄さんとあつこお姉さんが踊る振り付けも楽しく、一緒になって覚えた。 そういえば放送当時、高熱を出して入院をしてしまった次女。この映像を病室で見せてあげたら非常に喜んでいた。その際、スマホ用のイヤフォンを忘れてしまって小さな音で流していたのだが、隣のベッドから「ぱんぱかぱんぱんぱーんだ!」と、女の子の声。小児病棟だっただけにみんなが知っているようで、病気を忘れてみんなで歌い出すのだからさすがは神曲。歌の力は凄い。 子どもの可能性を無限大に表現した歌詞で、大人もほっこりし、一緒になって頑張ろうと思える内容だった。もっと成長したら、あらためて聴かせてあげたいと思う。 多くの著名アーティストが楽曲を提供している『おかあさんといっしょ』。名曲は世代を超えても受け継がれており、『ぼよよん行進曲』や『魔法のピンク』などは、長男と10歳歳の離れた次女が知っているほどだ。 ちなみに、筆者は子どものころに放送されていた『北風小僧の寒太郎』をよく覚えている。何十年も経った今も変わらず放送され歌われているのだから、本番組で生まれた神曲たちのパワーはものすごいとあらためて思う次第だ。
ジャッキー