和歌山県、緊急輸送道路の橋梁耐震化は「95%完了」
和歌山県は19日、防災・減災対策について緊急輸送道路の橋梁(きょうりょう)の耐震化が95%完了したことを明らかにした。県議会定例会で一般質問に答えた。改修の必要がある農業用ため池は半数以上で改修に着手したことを報告。今年1月の能登半島地震を踏まえて、今秋にも防災・減災対策の中間報告を取りまとめる。 緊急輸送道路の橋梁の耐震化は平成16年度から実施しており、令和5年度末の段階で、耐震化が必要とされる450カ所のうち95%にあたる427カ所で完了した。 昨年6月の豪雨災害で被害が発生したため池については、5年度末に豪雨対策の改修の必要性が高い農業用ため池233カ所のうち135カ所で改修に着手。市町村と協力して防災重点ため池1900カ所の94・3%を示したハザードマップを作成し、緊急性の高い対策を進めるという。 能登半島地震を教訓にするため、被災地に派遣した県職員へのヒアリングや国が公表した「災害応急対応の自主点検レポート」を参考に全庁的な防災・減災対策の検討を実施。すぐに着手すべき対策や中長期的な検討課題について、今秋にも中間報告を行う。 今後も、着実なハード整備の推進▽輸送手段が破損した場合の代替手段の確保▽県外からの応援人員の後方支援などの受援体制の強化-などを図る。 また、三方を海に囲まれて平地に恵まれず、幹線交通体系から離れているなど半島の防災上の問題点を重視。国に「半島防災」の概念を持って国土強靭(きょうじん)化を求めていくという。