ファーストレディの前で「女性候補ばかりで残念」自民党島根県連幹事長の発言に「古代の価値観」批判殺到
「保守王国」といわれてきた島根県で、自民党島根県連幹事長の園山繁県議が発した言葉に批判が集まっている。政治担当記者がこう話す。 【写真あり】石破茂首相が“ひとめ惚れ”した美人妻 「10月21日、石破茂首相の妻・佳子さんが講演した松江市の会合で、終了時のあいさつで、園山氏は『少し残念に思うのは、島根県で立候補した6人のうち5人が女性であることだ』と発言しました。 園山氏本人は『男性がもっとがんばってほしいという趣旨だった』と釈明しています。ちなみに、松江市が含まれている島根1区の自民党女性候補は、不在だったようです」 10月27日に実施される衆院選で、島根1区には女性3人が立候補している。届出順に立憲民主党の前職の亀井亜紀子氏、共産党の新人の村穂江利子氏、自民党の前職で公明党が推薦する高階恵美子氏だ。 亀井氏は、細田博之氏の死去にともない2024年4月におこなわれた衆院補選島根1区で、自民党の新人で公明党が推薦した錦織功政氏を破り当選していた。 そして、島根2区には女性2人と男性1人が立候補している。届出順に立憲民主党の新人の大塚聡子氏、自民党の前職で公明党が推薦する高見康裕氏、共産党の新人の亀谷優子氏だ。 「衆院選で女性候補数が過去、もっとも多かったのは、2009年の229人でしたが、今回の衆院選では、それを上回る314人が立候補し、歴代最高となりました。ただし、その割合は23.4%です。 政府は衆院選候補者の女性割合を『2025年までに35%』とする目標を掲げていますが、残念ながら今回も達成できませんでした。ですから、園田氏が言うように『残念』ではなく、むしろ歓迎すべきことではないでしょうか」(同前) 政治への男女共同参画の推進については、すでに法律化されている。 2018年5月に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が公布、施行された。衆議院、参議院および地方議会の選挙において、男女の候補者の数が、できる限り均等となることを目指すことなどを基本原則とし、国・地方公共団体の責務や政党等が所属する男女のそれぞれの公職の候補者の数について、目標を定めるなど、自主的に取り組むよう努めることなどを掲げている。 こうした事情からX上には、園田氏の発言を批判する声が相次いでいる。 《時代遅れ感がやばい。昭和で止まってる》 《自民党ってほんと古臭いんだよね。古代の価値観を平気で垂れ流す。》 《おいおい、自民だって島根1区に女性擁立している状況だぞ。それに福井1区でも5名立候補してて稲田朋美候補含めて女性が4名とかというところもあるのに、何とも古い概念を引きずってるんだ?》 前出の記者が続ける。 「衆院選で小選挙区制が導入されて以降、全国で唯一、自民党が議席を独占してきたことが、まさに島根県が『保守王国』と言われたゆえんです。しかし、2024年4月の補選で亀井氏がその一角を崩しました。今回も1区は亀井氏、2区は高見氏の優勢が伝えられています」 令和の時代、もはや“保守”ともいえない発言が飛び出すとはーー。