株価が下がったらどうすれば? 新NISAのギモンや不安に人気FPが徹底回答
今年から始まった新NISA。周りでも話題になっていて興味はあるけれど、まだまだわからないことだらけで始めるのをためらってしまう...そんな人も多いのでは? 【画像で見る】株価が下がってしまったら?そんなときに覚えておきたい鉄則とは 今回は、お金のプロに「こんなときどうする?」という細かい疑問に答えていただきました。 途中でお金が必要になったら? 株価が下がったらどうするの?? さまざまな不安をすっきり解消します! ▶︎教えてくれたのは 菱田雅生さん ファイナンシャルプランナー、ライフアセットコンサルティング株式会社代表取締役。資産運用についての講演、執筆、コンサルなどで活躍中。共著に『日経マネーと正直FPが考え抜いた! 迷わない新NISA投資術』(日経BP) 。 ■まだまだ分からないことがいっぱい…。不安だから教えてほしい新NISAのギモン ■Q:途中で教育費が必要になったらどうするの? A:一部売却すればOKです。 お金が必要になったら、必要な分だけ売ることができます。そのとき利益が出ているかどうかは分かりませんが、下がっていたら「残念だったな」と思って売ればいいのです。新NISAでは、途中で売った分の非課税投資枠は、翌年に再度復活して使えます。 ■Q:専業主婦でもNISAはできるの? A:18歳以上の日本に居住している人なら誰でもできます。 NISAの制度を使えるのは、18歳以上で日本に居住している人です。職業や収入などに関係なく、1人1800万円までの投資が非課税でできます。NISA口座の開設時には、マイナンバーの確認書類が必要になるので、通知カードか個人番号カードの取得が必須です。 ■Q:不安だから銀行の担当者に相談してもいい? A:すすめられた商品を判断できるくらいの知識を持って。 相談してもいいですが、すすめられた金融商品が本当に自分が投資をしていいものなのか、手数料が高いものじゃないのかを判断できるくらいの知識は持っていたほうがいいと思います。また、不要な商品などほかの金融商品をすすめられたときは、断わる勇気を持って。 ■Q:今口座がある銀行で始めてもいいの? A:始めることはできますが、株は買えません。 銀行でもNISA口座をつくって、非課税で投資をすることはできます。しかし、NISA口座は1金融機関にしか持てません。銀行では個別株などを取り扱っていないので、個別株に投資をすることはできません。購入できる商品のラインナップを見て、判断してください。 ■Q:株価が下がってしまったらどうすればいい? A:「持ち続けて売らない」が鉄則です。 下がっても落ち着いて、投資を続けること。下がったときに売るのがいちばん損なので、「相場が下がっても積み立て続ける」「下がったら買う」を心がけて。運用期間が20年などと長くなると、運用成績も安定し、収益率は2~8%となる金融庁のデータもあります。 ■Q:これまでのつみたてNISAはどうなるの? A:新NISAとは別枠で、非課税枠が使えます。 2023年までの制度で投資していたものは、一般NISAなら購入から5年間、つみたてNISAなら20年間非課税期間が続きます。そのまま持ち続ければ、新NISAの枠とは別に非課税で運用が続けられます。 「投資」なんて自分には関係のないこと...と思いがちですが、不安や疑問が解消されることで新NISAが身近に感じられるように。この機会に少額からでも始めてみませんか? イラスト/菅幸子 取材・文/生島典子