車両への落書きを楽しむ子供たち

　長野県松本市内を走る鉄道・アルピコ交通上高地線に親しむイベント「2024年上高地線ふるさと鉄道まつり」（アルピコ交通主催）が24日、新村駅で開かれた。解体を控えた引退車両への落書きや新車両の運転席見学、ミニSLの運行など盛りだくさんの企画が用意され、多くの家族連れや鉄道ファンでにぎわった。 　平成12（2000）年から今月まで上高地線を走行した3000形の車内では、大人も子供もペンを手に思い出や「お疲れさまでした」などのメッセージ、イラストなどをしたため、床や座席、窓ガラス、天井まで埋めていった。 　芝沢小学校4年生の関陽真（はるま）君（10）は「いつもみんなを乗せてくれてありがとう」と感謝の言葉を記し、「自分はあまり乗らないけれど、お姉ちゃんがよく使う。電車に書けて楽しい」と笑顔だった。 　車体にイメージキャラクターをデザインし、営業運転を始めたばかりの「2代目なぎさトレイン」では運転席の見学が行われ、1人ずつ座ってドアの開閉ボタンの操作を体験するなど楽しんでいた。初代なぎさトレインや機関車、作業車なども展示されたほか、鉄道模型のコーナーでは、50年前に走行していた10形電車を再現した愛好家の手作り模型も注目を集めた。