花澤香菜「芯の強さに共感できます」号泣する日々も…ここまで声優を続けられたワケ
「ヤングマガジン」で連載され、シリーズ累計発行部数2400万部を突破した、南 勝久による大人気バトルアクション・コミック『ザ・ファブル』。2019年と2021年には実写映画化もされ、ともに大ヒットを記録した作品が、このたびファン待望のTVアニメとなって、2024年4月から2クール連続で放送される。 【マンガ】花澤香菜さんも「止まらなくなった!」と絶賛の原作『ザ・ファブル』を読む 幼少期から殺し屋としての英才教育を受けた、殺しの天才“ファブル”こと佐藤明が、「1年間、誰も殺してはならない」という突然の指令を受けて、新しい土地で“フツウの生活”をめざす物語。主人公・明の家の近所に住む、本作のヒロイン・清水岬を演じるのは、これまで『鬼滅の刃』、『五等分の花嫁』、『化物語』など数多くの作品で人気キャラクターを担当してきた花澤香菜さん。 声優だけでなく、俳優、歌手、ラジオパーソナリティーとしても幅広く活躍し、現在はフジテレビのお昼のバラエティ番組『ぽかぽか』火曜レギュラーも務める彼女が、これまでの活動を振り返りながら、つらい時期も乗り越えてきた、“表現者”としての原動力について語ってくれた。
清水岬のキャラクターの中に見つけた自分との共通点
花澤さんが『ザ・ファブル』の原作を初めて読んだのは、本作の岬役でオーディションを受けることになったとき。まずは岬のキャラクターを知ろうと、軽い気持ちで読み始めたところ、「話の展開が気になりすぎて、止まらなくなってしまった」と笑う。 「無敵の暗殺者である主人公・佐藤明の『この人は絶対に死なない』という安心感と、暗殺以外のことに関しては不器用というギャップが、この物語をすごく魅力的にしているなぁと思いました。一見、硬派な作品なのかなと捉える人もいるかもしれませんが、シリアスな中にもギャグシーンがいっぱい入っているので、物語にすごく親しみやすさを感じます」 彼女が演じる岬は、“フツウの人”としての生活を送ろうとする明がチンピラから殴られた際に、自分の強さを隠すために演技で涙を流していたその姿を街中で見かけ、心配して声をかけてくれた女の子。また、仕事を探していた明のために、自身が勤めるデザイン会社を紹介するなど、明にとって大事な恩人ともいえるキャラクターだ。 「岬ちゃんは困っている人を見ると、助けずにはいられない優しい子で。正義感が強いゆえに、いろんなことに巻き込まれてしまう。本作の中では、デザイン会社のタコ社長と同じく、明が一番“日常”を感じられる存在ですね。明が一緒にいて『フツウって、こうなんだ』と教えてもらえる。そして、明に温もりも与えてあげられるような人だと思うんです。 その一方で、劇中、ヤクザの小島に理不尽なことを言われても、すぐには泣き寝入りせず、怖がりながらも強い心で立ち向かおうとするタフな面もあって。そういう『ちょっとやそっとじゃ負けんぞ! 』っていう岬ちゃんの芯の強さは、私も共感できますね」 岬は父親の作った借金を返済すべく、バイトを5つも掛け持ちしているという設定。いつも急いで移動しているため、明は「忙しそうな女やなぁ……」という第一印象を抱く。 「私もお仕事が大好きなので、わりとバタバタ仕事しているかな。たぶん、岬ちゃんも黙々と仕事するタイプなんじゃないかなと思っていて、そのあたりも自分との共通点ですね。あと、ちょっと抜けているところも(笑)」