球界の障害レース?交流戦はヤクルトが面白い!DeNAにも可能性あり【川口和久のスクリューボール】
セの落とし穴
5月22日のDeNA戦[神宮]で4勝目を飾ったヤクルトの小川[中央]。エースの復調は心強い[左は本塁打の西浦直亨]
いよいよセ・パの交流戦が始まる。競馬で言えば、障害レースみたいなものかな。生垣、竹柵、水濠(すいごう)、坂などがあり、平地のレースより波乱が起こりやすい。 開幕から45試合前後を消化してになるが、相手が変わることで戦い方が変わってしまうこともある。特にパに比べ圧倒的に分が悪いセだね。2015年のDeNA、19年の広島がそうだったが、それまで調子がよかったチームが、交流戦でプライドをズタズタにされ、崖から落ちるように真っ逆さまに転落していくこともあった。現在、セで頭一つ抜けている阪神にとっても、優勝するための一つの関門と言っていいだろう。 セの優勝(勝率1位)は、巨人が2回、ヤクルトが1回だけだが、巨人初優勝の12年は、俺の巨人のコーチ2年目でもある。今は18試合制だが、当時は24試合制で、さらに影響が大きかった。 交流戦前、先乗りスコアラーから上がってきたパ・リーグのチームのデータを見ながら、投手コーチだった斎藤雅樹らと策を練った。当時からパのバッターのほうがスイングが強いと言われ、真ん中から外の甘い球を逆方向に強く打ち返しているというデータがあった。 もちろん、外角にきっちり決まった球は、それほど打ってなかったが、これが・・・
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週刊ベースボール