石川祐希“最後の1点”に足りなかったものは?「僕にはなかった」バスケのカリーを見て感じる
「僕にはなかった勝負を楽しむ姿」ステフィン・カリーを見て思うこと
日本に戻ってきて、“最後の1点”に何が足りなかったかの質問に、石川選手はパリオリンピックを通じて感じていたことがありました。 「いろんな選手やメダルマッチを見ていると、結果を出している選手は意外と“頭はリラックス”しているんだなと感じました。印象的だったのは、バスケが好きだからバスケの話になるのですが…」 石川選手が帰国後、見ていたのは男子バスケットボール代表の準決勝アメリカvsセルビア。NBAのスター選手が集うアメリカは、第2クオーター途中には最大17点差をつけられる展開。それでもここから底力を見せつけ、第4Qには驚異的な追い上げ。残り2分24秒には、ステフィン・カリー選手の3ポイントシュートで大逆転。95-91でひっくり返し、決勝に駒を進めました。この時、石川選手はカリー選手の表情が忘れられなかったと言います。 「第4Qの最後(残り8秒でアメリカの2点リードの場面)、ステフィン・カリー選手がフリースローを決めて、勝負が終わった。普通は集中すると思うんですけど、彼はセルビアのヨキッチ選手と笑っていた。それが印象的だった。相手との勝負を楽しむ姿、それは確かに僕にはなかった。フォーカスし過ぎたのかな、勝ちに囚われ過ぎたのかなと思いました。負けからいろいろ学んだと感じています」 勝負所で勝ちたい気持ちが焦りとなっていた自分たちとは対照の表情。大舞台での勝負を楽しむ気持ちも、兼ね備えることが大事だと痛感していました。 石川選手は来季はまた新たな挑戦。世界のトッププレイヤーが集まるイタリアの王者ペルージャへ移籍。世界最高峰の舞台で、更なるレベルアップを図ります。 「オリンピックが終わった時はちょっと休みたいなという感じでしたけど、もうやるしかないな。むしろ『やってやろう!』の気持ちが大きい」 出国時には自身のインスタグラムで「バレーボール極めてきます!!!」とコメント。ロスオリンピックへ新たな一歩を踏み出しています。