阪神・才木 12球団単独トップ8勝目 球団歴代4位の35回1/3連続無失点 母の日&父の日W勝利
「ソフトバンク1-4阪神」(16日、みずほペイペイドーム) 連敗中でも背番号35がマウンドに立てば、チームのムードが変わる。今季、自身が登板した試合で連敗を止めたのは5度目。阪神・才木浩人投手が12球団トップの攻撃力を誇るソフトバンク打線を圧倒した。 【写真】初回の2死球で渡辺にも危険な1球 木浪に続く連日死球に不穏な空気に 初回。いきなり自身が登板した試合で今季最多タイとなる4点の援護を受けた。「多分めっちゃ久々、やったんで。逆にちょっと難しいなって感じやったんですけど。そこはもう0-0とは思っていた」。大量援護にも気を緩めず、球数を要しても丁寧に投球した。 初回と三回は先頭打者を出塁させて、ともに得点圏に進められたがコースを突いた投球で決定打は許さず。六回は今宮を直球、栗原と山川はフォークで3者連続の空振り三振に仕留めた。 6回を終えて100球。史上初の交流戦2年連続無失点も見えてきたが、七回に先頭・近藤に右中間ホームランテラスにソロを浴びた。4月7日・ヤクルト戦でオスナに浴びて以来、今季2本目の被弾だった。これで連続無失点は村山とバッキーを超えたが、球団歴代4位の35回1/3でストップ。交流戦では18年6月17日・楽天戦の四回以来の失点で、連続無失点が44回で止まった。 被弾直後は敵地が異常な盛り上がりを見せる中、両膝に手をついて悔しがった。それでも今季は大崩れしない。「ズルズル行きそうやな、みたいな感じはあったけど後ろを3人で切れたのは良かった」。集中力を持続し、7回5安打1失点でマウンドを降りた。自身8連勝で12球団単独トップの8勝目。9三振を積み上げ、71奪三振は巨人・戸郷と並んでリーグトップとなった。 父の日だったこの日は、スタンドから父・昭義さんが母・久子さんと観戦していた。今季は母の日だった5月12日・DeNA戦(横浜)でも勝利を挙げており、父にも恩返し。「良かったです」。普段はあまり野球の話をしないというが、陰ながらサポートしてくれる父に届けた勝利を素直に喜んだ。(西岡 誠) ◆9年ぶり父の日勝利 阪神が父の日の試合で勝利したのは2015年以来、9年ぶり。16年から昨季までは1分けを挟む7連敗中だった。15年は6月21日のヤクルト戦(甲子園)で先発・藤浪が5勝目。また、同一シーズンで父の日と母の日のW白星は14年のメッセンジャー以来、10年ぶりとなった。