『昭和米国物語』インタビュー。昭和66年、日本はアメリカを経済支配した。80年代とガオガイガーを愛した中国生まれオタクからのラブレター【初解禁画像も突っ込みどころ満載】
2022年に発表され、一躍話題となった中国生まれのゲーム『昭和米国物語』。 “日本が強大な経済力をもってアメリカを経済的植民地にした昭和66年”という度肝を抜かれる世界設定と、あまりに珍妙ながら日本文化へのリスペクトをビシバシ感じる数々の場面、そしてそれらが大事MANブラザーズバンドの『それが大事』のメロディとともに映し出されることで生じる異様さ。その空気はまたたく間に世界の、とくに日本のゲームファンを虜にした。現時点ではPS5、PC(Steam)で発売するとアナウンスされている。 【記事の画像(21枚)を見る】 その後、しばらくの沈黙を経て最新情報が解禁され、発売時期も2025年に決定。ふたたび『昭和米国物語』に関する発信を活発化させているNEKCOM GAMESが、7枚の新ビジュアルをファミ通で独占先行公開してもいいという。喜び勇んだファミ通では開発プロデューサーへのインタビューを決行。最初の質問はこれである。 「どうしてこんなことになっているんですか?」 「『昭和米国物語』とは何なのか?」という基本的なところから、ゲームシステムや7枚の新ビジュアルの掘り下げ、さらには『黒神話:悟空』の快挙で活気付く中国ゲーム業界の現在に至るまで、多岐にわたって話をうかがうことができた。“異文化ならではの感触”と“オタクならではの熱量への共感”が同居した約1時間にわたるやりとりを、ご覧あれ。 なお、インタビューでは最新トレーラーの内容にも言及している。まだ観ていない人は、読み進める前に下の動画を最後まで観ておくことをおすすめする。 羅 翔宇(ロウ ショウウ): NEKCOM GAMES CEO。『昭和米国物語』ではプロデューサー、製作総指揮を務める。文中では羅。 どうしてこんなことになっているの? ――ということで、改めて『昭和米国物語』の最新トレーラーを拝見しましたが、これって結局いったい何なんでしょう?: 羅: 順を追って説明しましょう(笑)。私たちは1980年代生まれで、当時の中国は世界中からコンテンツを輸入していて、とくに中心になっていたのは日本とアメリカでした。当時は日本と中国の仲がとくにいい時期でしたから、日本7割、アメリカ3割くらいの割合でしたね。 そうした環境で育ったので、これまでのゲームとは異なる視点から複数の文化を融合させるゲームが作りたいと思うようになりました。同時に、子どものころの思い出をアレンジして皆さんにお見せしたいとも思ったんです。そうした思いが結実したのがこの『昭和米国物語』なんです。 ――このトレーラーでは“ドリル”が印象的に登場していますよね。『天元突破グレンラガン』を真っ先に連想したのですが、この連想は合っていますか? 羅: あのドリルのインスピレーションの源は( 『ゲッターロボ』シリーズの)“ゲッター2”なんです。あとはこちらも80年代の作品ではありませんが、『勇者王ガオガイガー』の“ブロウクンマグナム”ですね。70年代、80年代、90年代、そして『グレンラガン』は2000年代。時代を問わず、ロボットアニメにはドリルが出てきます。 開発チームには90年代生まれなどの若いメンバーもいて、「ドリルを作ってほしい」と伝えると、彼らが観てきた作品のテイストも混ざるんです。でもそれを間違いだとは思いません。時代を問わず、ドリルは“漢のロマン”ですから。空を突き破るなら、時代だって突き破るのは当然です。 ――開発チームにはロボットアニメがお好きな方がたくさんいらっしゃるんですね。羅さんのいちばん好きな作品をお聞きしてもいいですか?: 羅: 『マジンガーZ』も、『ガンダム』などのリアル系も大好きですが、いちばん好きなのは『ガオガイガー』です! ――あのアニメの熱さがわかる人は信頼できます。 羅: 70年代以降、日本のコンテンツが海外に輸出されるようになって、それが種蒔きになり、世界中で芽吹いているのがいまという時代なんだと思います。フィリピンで制作された 『ボルテスV レガシー』もそうですよね。日本の人とは違う立場で受け取ったからこそ、日本では生まれない日本文化オマージュの作品がたくさん出てきているのでしょう。 ――いま我々は“30~40年を掛けた伏線回収”を目撃しているのかもしれませんね! 結果的に、日本の文化を取り入れた設定は日本のユーザーにも大ウケしていますが、こうした反応もある程度狙い通りだったのでしょうか?: 羅: 日本に来るのは東京ゲームショウのときくらいのもので、日本のユーザーの気持ちをそこまで汲み取れていたとは思いません。けれど、中国で日本文化に影響を受けて育ったからこその視点やニュアンスが日本の皆さんにも新鮮に感じてもらえたのだとしたら、悪い気はしませんね(笑)。実際、開発中もどんな反応をしてもらえるのかは興味津々でした。 私のオタク人生にも「あの大好きな作品の元ネタはこれだったんだ!」というとても気持ちいい“気付き”の瞬間が何度もありましたが、こういった喜びは日本のコンテンツにハマった人にとっては世界共通だと思うんです。『昭和米国物語』のトレーラーでは、逆に「あのコンテンツの影響をこんなに受けてくれた人がいるんだ!」みたいなうれしさを感じてもらえたのかもしれません。 ぶっ飛んでる(ように思える)“日本の米国侵略”はバブル当時の報道から着想を得て、ロジカルに組み上げたもの ――架空の昭和66年という時代設定についても理由をお聞きしたいです。: 羅: 66年という設定は、一発で架空の世界なのだとわかってもらうための仕掛けであり、バブルが弾けることなく日本がさらに盛り上がっていった世界を表現するためのものでもあります。 ――いくらバブルが続いたと言えど、資本力で日本がアメリカを支配下に置いてしまうという発想にも驚かされます。 羅: 発想の根底にあったのは、子どものころのニュース番組です。日本の地価を解説していて、「(バブル当時の)東京都の山手線内の土地だけでアメリカ全土が買えてしまう」という内容でした。事実だったのかはわかりませんが、ずっと頭の片隅に残るほど衝撃的だったんです。そういった富への盲信が実際のチカラとなって続いているのがこのゲームの昭和66年なんです。 また、現実には日本がアメリカの文化に大きな影響を受けていますが、日本がアメリカを凌ぐ状態なら、逆にアメリカが日本に大きな影響を受けるだろうと。そうした仮説にもとづいて世界観を作っていきました。 ――いまの話を聞いてハッとさせられたのですが、日本では街を見渡せば英語で書かれた看板がありふれていて、それを「変だ」なんて思ったことはありません。『昭和米国物語』の日本語で溢れたアメリカのことは「ヘンテコだ」と感じてしまいますが、でもそれっていま日本が置かれている状況とただ立場が逆転しただけなのかもしれませんよね。: 羅: 逆だったかもしれねェ…。 ――(笑)。大事MANブラザーズバンドの『それが大事』をテーマ曲にしたのはなぜでしょう? 羅: 『それが大事』はバブルが弾けて日本の皆さんが元気をなくしていたときに、それでも「きっといいことがあるはずだ」と前向きな気持ちを歌っているのだと思います。それがゲームのテーマにも合致していました。 ――アクションゲームなら、もっと戦っていてアツくなれるような激しい曲を使おう、みたいなアイデアはなかったのでしょうか? 羅: それはありませんでした。いわゆる“ギャップのおもしろさ”的な発想ですよね。 『昭和米国物語』を構成する要素を3つの言葉で表現すると、コメディ・暴力・浪漫。ストレートにカッコよく戦える激しい曲よりも、『それが大事』みたいな曲のほうがずっとこれら3つを表現できると思ったんです。 ――『フォールアウト』シリーズの演出に近いように思えます。殺伐としているのに、オールディーズのほのぼのとした曲が流れているような。 羅: その通りです。そしてじつは、 『それが大事』や最新トレーラー前半で使用したわらべの『もしも明日が』以外にも当時の思い出の曲を収録しています。まだ言えませんけど(笑)。 ――どんな曲がどれくらい収録されているのか気になります……! 羅: こうご期待、です! ジャンルはRPG。ハーフオープンワールド、乗り物、ロードムービー、Z指定確定のバイオレンス表現……ちょっぴり明かされるゲームデザイン ――こういった世界観になった理由は少なからず理解しました。でも、やっぱりどんなゲームになっているのかはまだイマイチよくわかりません(笑)。これ、いったいぜんたいどんなゲームなんですか?: 羅: アクションゲームに見えるかもしれませんが、私たちの定義としてはRPGです。フィールドはハーフオープンワールド(※)で、メインストーリーはありますが、それ以外のサブミッションや隠し要素がたっぷり用意されています。いちばん皆さんに楽しんでもらいたいのはストーリーと探索ですね。 ※オープンワールドに近い、広がりのあるフィールドを採用しているが、完全なオープンワールドではないゲーム。セミオープンワールド、準オープンワールドなどいくつかの呼びかたがある。 ――主人公の拠点がキャンピングカーになることが明かされています。探索ではこのキャンピングカーをプレイヤー自身の操作で運転できるのでしょうか? それとも、キャンピングカーはフィールド選択的に利用するだけで、実際に操作するのはトレーラーにも登場したバイクなどになるのでしょうか?: 羅: キャンピングカーもバイクも、プレイヤー自身が操作できます。ほかにも自転車やまだ言えないものなど、さまざまな乗り物をプレイアブルとして用意しています。 ――最新トレーラーの映像の中で、ゲームシステム面での注目ポイントがあれば教えてください。: 羅: 今回のPVで注目してほしいのはバトルのサイクルです。通常攻撃、ステップ回避、スキル、条件を満たすと放つことができる必殺技。また、気付きづらいかもしれませんが、非常に豊富な武器が登場しているのもポイントです。ゲーム本編には武器種だけで2ケタあり、それぞれが固有のモーションで攻撃します。 また、バイオレンス表現をどこまで追求しているかについてもゲームファンの皆さんは気になっていると思うので、そこは妥協せずに作っています。 ――世界中でリリースするにあたって、バイオレンス表現に厳しい国もあると思いますが、『昭和米国物語』はそのあたり大丈夫なのでしょうか?: 羅: いろいろ踏まえて、ゲーム内の設定で出血などの暴力の激しさを調整できるようになる予定です。 ――あらゆる国で同じ表現で発売できそうですか? 羅: そうなるようにがんばります。日本ではZ指定になることはほぼ確定していると思いますが!(笑) ――若い『昭和米国物語』ファンの方には18歳になるまでプレイするのは待ってもらうことになりそうですね。ゲームの進行としては、キャンピングカーを拠点にアメリカ各地を転々とする、ロードムービーのような形式になるのでしょうか? 羅: ロードムービーであることは間違いありません。ただ、アメリカのどこから始まってどこまで行けるのかはまだ秘密です。もうひとつ言えることは、影響元のひとつとして、クエンティン・タランティーノ監督の 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』があるんです。この映画もロードムービー的に始まるのですが、途中でさまざまな異変やアクシデントに遭遇する展開が大好きで、ああいったアイデアからの影響も大きいです。 ファミ通独占先行公開ビジュアルを大胆解説! “大将軍”のモチーフになったのはスーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバーな、あの男 ――ここからは新たに公開されたビジュアルについて、話をうかがってみようと思います。まずはやはりこのキャプテン・アメリカと『北斗の拳』のケンシロウが混ざったような人物にどうしても目が行きます。: 羅: 彼は“大将軍”と呼ばれています。最新トレーラーにも少し登場していますね。いま言えることは、凄まじく強い人物であるということだけです。 発想としてあったのは、アメコミヒーローと日本の厨二っぽさのミックスです。たしかにケンシロウっぽさもありますし『北斗の拳』も大好きですが、直接のモチーフになっているのは佐藤正先生のマンガ『燃える!お兄さん』に登場するロッキーというキャラクターです。 ――ロッキー! スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバーですか! 羅: はい! この大将軍のデザインは、100以上の案の中から選び抜いたものです。それくらい、リスペクトとこだわりを詰め込んだキャラクターなんです。 ――まさか令和の新作のインタビューで『燃える!お兄さん』の名前を聞くなんて。ファミコンソフトもありましたね。アクションゲームなのに急にRPGになるやつ。ここまで飛ばしているとなると、没案のデザインも気になりますねぇ。 羅: ぜひぜひファミ通編集部で設定資料集を作って、世に出していただきたいです。 ――(笑)。つぎのビジュアルですが、このバイクもすごいですよね……。「喧嘩上等」、「愛羅武勇(あいらぶゆー)」って。 羅: このバイクは日本の暴走族へのポジティブなイメージを反映したものです。 『湘南純愛組!』的と言いますか。これらのゲーム内に登場するバイクのカラーリングにはさまざまなバリエーションがあって、コレクション要素として収集を楽しんでいただけます。 ――「愛羅武勇」の横に小さく書かれているのは……「一生に一人しか愛してない」(笑)。アメリカ産のバイクに日本の暴走族風のカスタムが施されているのがこのゲームの世界観を象徴していますね。 羅: 『Dr.スランプ』で暴走族のバイクの最初のイメージができたんですけど、あのバイクの原型がアメリカ製だというのは初めて知りました。言われてみればたしかにそうなので、そういうことにしましょうか。 ――それでいいんだ。ここからの2枚は、主人公の拠点となるキャンピングカーの内装でしょうか? 羅: はい。棚などに置かれているものはすべてゲーム中に拾ってくることができるコレクション要素になっています。最新トレーラーの途中に出てくるファミコン風のゲーム(動画の48秒くらいから)も、拾ってくればここでプレイできるようになります。 ――ゲーム機とカセットのようなものがありますね。何種類くらいのゲーム内ゲームが遊べるんですか? 羅: “それなりの数”を用意しています。こちらもお楽しみに。 ――昭和の家電製品の数々もかわいらしいですよね。炊飯器の横にある、下の部分が青いものは何ですか? 羅: これはかき氷機ですね。 ――なるほど。こういった家電も、80年代ごろは日本から中国に輸入されて、羅さんたちの身近にあったものだったのですか? 羅: その通りです。私の子どものころに撮った写真に写っていた家中の家電を参考資料として、グラフィックが描かれています。 ――こっちはガチャガチャの機械がロボットの姿をしていますね。奥のほうには食べ物が出てくる自販機らしきものが見えます。これはゲーム内で訪れる街の一画みたいなイメージでしょうか? 羅: そうですね。ただの背景ではなくインタラクトができて、コインを入れるとちゃんと景品が出てきます。これもコレクション要素のひとつです。 ――そしてやはり乗り物にもドリル。側面には“紅蓮エクスプレス”と描かれています。この乗り物に付いているドリルはゲームでも使えたりするのでしょうか? 羅: それもまだ秘密とさせてください。ただ、この車もある程度自由にカスタマイズはできます。 ――やっぱりこれでゾンビの群れに突っ込んだりしたいですよねぇ。最後のビジュアルはまたキャンピングカーの中ですけど、外に“NEO YOKOHAMA”の文字が見えます。かつてハリウッドだった場所が、横浜に乗っ取られていると。 羅: こうしたネーミングはとある発想に由来しています。それは、実在するアメリカの“ニューヨーク”や“ニューオリンズ”といった地名は、ヨーロッパからアメリカへと渡ってきた植民者たちが自分の故郷の地名に“ニュー”を付けたものなんですよね。それに近いニュアンスを取り入れたものなんです。 でもそうした事例を踏まえると、日本の場合、自国の中に“新横浜”や“新大阪”といった地名を付けるのはちょっとおかしい感じがするんです。ゲームの設定を作り終えて、初めて新横浜を訪れたとき、その名前に驚きました。「えぇっ! 本当にこんな地名があるとは!?」って。中国人の感覚だと国内で“新北京”とか“新上海”といった地名はありえないですから(笑)。 ――言われてみれば! 日本特有の感覚なのかもしれませんね。これで新たなビジュアルはすべてになりますが、どれも必ずいくつもの突っ込みどころがあるのがすごい……。あ、最後の画像の左のほうにあるマップは、ゲームの進行と関係があるのでしょうか? 羅: それは見なかったことにしてください(笑)。いろいろと想像を膨らませてもらえたらうれしいです。 『黒神話:悟空』の快挙、そして『昭和米国物語』。中国ゲーム業界の快進撃はまだまだ終わらない!? ――先日、イギリスの“Golden Joystick Awards 2024”(※)にて中国の大作アクションRPG『黒神話:悟空』がUltimate Game of the Yearを受賞しました。この結果を受けて、同じ中国の開発者としてどのような想いを抱きましたか?: ※“The Game Awards(TGA)”、“D.I.C.E. Awards”、“Game Developers Choice Awards(GDCアワード)”と並んで、“世界4大アワードのひとつに数えられる権威あるアワード。 画像はGolden Joysticks公式X(Twitter)アカウントより 羅: 中国は少し前まで、世界中のコンシューマーゲームの外注としての開発を行ってきました。AAAの規模のタイトル含め、開発工程のさまざまな部分の開発を請け負ってきた人材がたくさんいるので、そのノウハウを組み合わせれば1本の大作ゲームを作り切れる技術が揃っているんです。これまではスマホゲームに関わってきたけれど、もっといいゲーム体験を追求したいクリエイターもたくさんいます。 彼ら(国外の人)はそれを知らないだけなんです。我々が世界に向けて説明する機会がなかったので仕方がないことではあるのですが、「中国のゲーム会社はスマホゲームばかり作っていてコンシューマーゲームに興味がない」というような印象を持たれているのでしたら、それは誤解です。 コンシューマーやPC向けのオリジナルタイトルは、外注などで培った技術と、新しい体験への欲求を持ち、創意工夫を惜しまない中国のクリエイターたちによって、ここから数年にわたってバンバン作られていくと思っています。私はスマホゲームの開発が苦手なんですけど(笑)、同じようなクリエイターが自分にとって夢中になれるゲームを実現するべくがんばっていて、その成果のひとつが『黒神話:悟空』だったのではないでしょうか。 ――もともと高い技術を持っていたクリエイターたちが、それを組み合わせてAAA級のタイトルを作れる体制が整いはじめたのがいま、ということなのかもしれませんね。: 羅: 『黒神話:悟空』は中国のクリエイターにとって、「こういうゲームで成功できるんだ」という自信になったと思います。かつて日本では斬新なゲームデザインやインスピレーションを取り入れたゲームがたくさん生まれていましたよね。プレイステーションの『どこでもいっしょ』、『ぼくのなつやすみ』、『鈴木爆発』、PSPの『無限回廊』のような異色作が最近はめっきり見られなくなったのは、我々にとっても悲しいことです。 客観的に見ていて、いまの日本の企業では“定番のゲーム”以外の企画が通りにくくなっているように感じています。かつて数々の斬新なゲームをプレイして刺激を受けたクリエイターが中国にもたくさんいますから、まだ市場にはないゲームのアイデアを実現することもこれから増えてくるんじゃないかと感じています。 ――いちゲームファンとして、中国のクリエイターのさらなる躍進が楽しみです。それでは、中国ゲーム業界への注目も集まっている中、『昭和米国物語』のリリースに向けての意気込みをお願いします。 羅: おかげさまで、世界中の皆さんにインパクトを与えることができて、いい意味で注目を集めることができました。この期待を裏切らないぶっ飛んだゲームになるよう、がんばって作り続けています。引き続き応援よろしくお願いいたします。