想像を絶する怖さ……遊泳中に「離岸流」に巻き込まれたら? 人工の岬にも注意 浮き具“漂流”を検証【#みんなのギモン】
■専門家とともに離岸流の危険性を検証
近野解説委員 「専門家とともに、離岸流がどれだけ怖いのか検証した映像があります。波打ち際からあまり離れていない浅瀬で着色剤を流し、流れを可視化しました(許可を得て撮影・着色剤は環境に問題ないものを使用)」 「その映像によると、離岸流が発生している場所では立っていても引き込まれるほどでした。沖へ向かう強い流れが確認できます。着色剤が沖へ沖へと流れていきました」 「この離岸流は海岸線のどこでも起きる可能性があり、沖に向かって数十メートルから数百メートルに及ぶ可能性があるそうです」 山崎誠アナウンサー 「数十メートルから数百メートルという距離もそうですし、ただでさえ静かなプールではなくて波のある海ですから、流された時の動揺や怖さというのはありますよね」
■もしも離岸流に巻き込まれたら?
近野解説委員 「その怖さは想像を絶するものがあります。海上保安庁によると、離岸流の速さは毎秒2メートルに達する場合があるそうです。これはオリンピックの自由形金メダリストが泳ぐ速さとほぼ同じだそうです。そんな流れに逆らって泳ごうというのは無理です」 「重要なのは、流れに逆らって泳ごうとしないことです。岸と平行に泳いでください。離岸流は幅10~30メートルほどだそうで、この幅を横に抜け出してしまえば沖には流されなくなるので、その後、岸に向かって泳ぐということです」 「ただ、岸がどちらなのか分からなくなってしまうこともあると思うので、とにかく慌てないことが第一で、泳ぎに自信がなければ浮いて救助を待つということです」 森アナウンサー 「私も子どもが浮き輪で遊んでいた時に、一緒にいて離岸流で離されてしまったことがありました。大きい声で助けを呼んで助けていただきましたが、パニックになってしまい、自分の力では全く戻れませんでしたね」 近野解説委員 「慌てるとなおさら“傷口”が広がる可能性もあります」
■続々と台風が発生…高い波に注意
近野解説委員 「離岸流だけではなく、今は台風も気をつけなければいけません。東北を直撃した台風5号は13日未明に熱帯低気圧に変わりましたが、北海道や青森ではまだ波の高い状態が続くので、海のレジャーは注意が必要です」 「13日朝には台風7号も発生し、お盆休みの後半に関東を直撃する恐れも出ています。15日には伊豆諸島で大しけ、関東でも波が高くなる予想ですし、16日には東海から東北にかけての太平洋側で警報級の高波の可能性もあるので、天気予報を必ず確認してください」 市來アナウンサー 「チェックしている方は多いとは思いますが、できる方は予定をずらすというのも大切なことですし、今回お伝えしたことを頭に入れておいて、家族でしっかり話し合う、共有するということも大切ですね」