<ジョン・カビラ>第96回アカデミー賞は「『オッペンハイマー』がいくつ賞を取るか」 「ゴジラ-1.0」ほか日本作品にも熱視線
世界最高峰の映画の祭典「第96回アカデミー賞」が3月11日(日本時間)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。「受賞の瞬間、スピーチやパフォーマンスも一期一会。そこでしか起きない瞬間の数々がアカデミー賞の本質であり、真髄であり、魅力です」と語る、WOWOWの生中継番組「生中継!第96回アカデミー賞授賞式」の案内役を務めるジョン・カビラさんに注目作や見どころを聞いた。 【写真】実は65歳! 激シブのカビラ
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今回のアカデミー賞は、「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)が作品賞、主演男優賞、監督賞など最多13部門にノミネート。「哀れなるものたち」(ヨルゴス・ランティモス監督)が11部門で続き、第81回ゴールデングローブ賞で「オッペンハイマー」がドラマ部門、「哀れなるものたち」がミュージカル/コメディ部門でそれぞれ作品賞を受賞しており、アカデミー賞での対決にも注目が集まる。
注目している作品や俳優を聞くと、「案内役の立場上、あくまでアメリカの予想サイトやロサンゼルス・タイムズなどの見解も踏まえての話です」と前置きしつつ、「『オッペンハイマー』がいくつ賞を取るのかは気になるポイントの一つ」と注目作を挙げる。
「日本人として、歴史的ないわば地獄の扉を開けてしまうような技術を開発してしまったがゆえの葛藤を描いた作品を、唯一の被爆国として日本に住む私たちはどう咀嚼(そしゃく)すればいいのだろうかという。チャレンジングなことではありますが、あえて向き合ってみる価値はあると思います」
俳優に関しても「『オッペンハイマー』でしょう。主演男優賞はキリアン・マーフィ、助演男優賞はロバート・ダウニー・ジュニアが取るのか。そして助演女優賞は『オッペンハイマー』のエミリー・ブラントか、『カラーパープル』のダニエル・ブルックスなのか。主演女優賞はエマ・ストーンが取るのかも注目。ドキドキします」と声を弾ませる。
日本作品からスタジオジブリの「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)が長編アニメ映画賞、役所広司さん主演の「PERFECT DAYS」(ヴィム・ヴェンダース監督)が国際長編映画賞にノミネート。さらに「ゴジラ-1.0」(山崎貴監督)が日本映画で初めて視覚効果賞にノミネートされたことも話題だ。