小倉智昭、人気朝番組「とくダネ!」“冒頭フリートーク”の裏側を明かす「笠井信輔くんや佐々木恭子さんには事前に何を話すか言っていなかったんですよね」
TOKYO FMの音声サービス「AuDee(オーディー)」で配信中の、放送作家兼ラジオパーソナリティの植竹公和が、彼のレーダーにひっかかった文化人を招いて送るスペシャルトーク番組「歌う放送作家 植竹公和のアカシック・ラジオ」。5月17日(金)配信回のお客様は、フリーアナウンサー、タレントとして活躍する小倉智昭さん。フジテレビ系の朝番組「とくダネ!」にまつわる収録秘話を明かしてくれました。 ▶▶【音声を聴く】「植竹公和のアカシック・ラジオ」
◆「とくダネ!」のフリートークはアドリブが多かった
植竹:「とくダネ!」では最初にフリートークをなさっていましたよね。普通なら視聴率対策として、いきなり事件を流す意向があるかと思うのですが、なんでまたああいうことをなさったんですか? 小倉:僕が「とくダネ!」を始めた1999年頃って、少しは落ち着いてきましたけど、まだVTRは過激な作りでね。VTRを長く流して、30分ぐらい経ったらVTRを終えて司会者が登場するっていう感じだったんですけど、僕はそれが嫌だったんです。 「番組がスタートしたら、まずスタジオに降りて私に喋らせてください」と(言った)。それからネタを振っていきますから、とにかくフリートークの時間をください。それをやらせてもらえるんだったら仕事を受けてもいいですと、偉そうなことを言ったんですよ。 植竹:条件! 小倉:その縛りに自分が苦労することもありましたけども、やってよかったとは思いますね。 植竹:喋ることって、ネタみたく事前に考えていったんですか? 小倉:前もってこの曜日はこれが喋りたい、というのはありました。新聞ネタとは違うような話題とか、こちらが独自に得たソースとかを話すこともありました。当日の新聞で、膨らませたら面白くなるなと思うような記事を選んで、それを自分なりに頭のなかで構成して本番に臨む感じです。 喋る内容はこと細かには決めていなかったですね。ただ、数字、名前、地名とかは全部覚えるようにしていました。カンペを絶対に使わなかったので。 植竹:ええ~! 小倉:相手役の笠井信輔くんや佐々木恭子さん、ディレクターには事前に何を話すか言っていなかったんですよね。「この新聞のここだけ撮ってくれる?」ぐらいのお願いをして、あとはいきなり本番です。 笠井くんや佐々木さんも僕が何を振って来るかわからないんですよ。こちらとしてはある程度オチを考えているわけですけども、笠井くんなんかはいきなりオチのところを言っちゃったりするわけです(笑)。そうすると、慌てて展開を変えて、どういう風に落とそうかと(考えた)。 植竹:なるほど! 小倉:自分の喋りに対する勉強にもなりましたし、それなりの視聴率を取らせてもらいましたから、やってよかったと思いますね。 植竹:よく落語のネタをさらってくると言いますけども、そういうことをなさっているのかなと思っていました。 小倉:そうじゃないですね。新聞は全紙くまなく見ていました。見出しと主だったところを拾って、面白そうだと食いついたらそれを調べる。ただ、新聞を読んでから調べる時間が30分ぐらいしかないんですよ(笑)。 その時間のあいだに頭のなかで整理して、メイク、衣装をして本番って感じでね。そうすると、現代用語の基礎知識みたいなものもロッカーにいっぱい入れておくようになりました。前の日にこのことを喋ると決めていたときは、自分で資料を持って行って、控室に入ってからまとめていましたね。 植竹:フジのニュース以外にも、他チャンネルも観ていたんですか? 小倉:観ましたよ。テレビをつけてニュースを観ながら、ときにはラジオを聴きながら、新聞を読みながら、全部の情報をかき集めていました(笑)。 (「歌う放送作家 植竹公和のアカシック・ラジオ」2024年5月17日(金)配信回より)