コースを狙いすぎてボール球が多かった阪神・門別 自分の球を信じてゾーン勝負も大切 評論家が指摘
「オープン戦、日本ハム3-2阪神」(2日、札幌ドーム) 阪神・門別啓人投手(19)が地元・北海道で凱旋登板を果たした。本調子ではない中でもしっかりまとめ、4回2安打4奪三振1失点。デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(69)は「二回以降は課題がのぞいた」と指摘した。 【写真】湯浅 2軍降格後初登板 雪の中でもアツアツ激投「最後はめっちゃ良かった」 ◇ ◇ 門別は初回に2三振を奪うなど、いい立ち上がり見せたが、二回以降は課題がのぞいた。 大事にいこうという意識が強すぎるのか、コースを狙いすぎた結果、ボール球が多くなってしまった。もっとストライクゾーンで勝負するつもりで打者に向かっていく姿勢を見せてほしかった。1球1球をみれば、とてもいい球を持っているのだから、自分の球を信じて大胆にゾーンに投げていくことも大切だ。早めにカウントを稼いで際どいコースで勝負するのはいいが、カウントを悪くしてしまうと、なかなか際どいところにも投げづらくなってしまう。 球の質を求めるのはもちろん大切なことだが、先発ローテ入りを目指しているのなら、打者と駆け引きしながら抑えていくことも求められる。例えば二回の先頭、水谷を迎えた場面。初球はチェンジアップでタイミングを外して空振りを奪った。スイングを見れば水谷が真っすぐ狙いなのは明らかだったが、2球目からはコースを狙った真っすぐを続けた結果、カウントを悪くして歩かせた。捕手の配球も関係するが、ここはもう1球、チェンジアップを投げれば簡単に2ストライクを取れていた。この先頭打者への四球から失点。もったいないと感じた。 茨木はストライクを投げるので精一杯で、まだまだ時間がかかる。北海道出身ということで今回投げさせてもらったが、だからといって、オープン戦とはいえ、だれもが1軍で投げられるわけではない。将来性を期待されているからこその登板でもある。この日の内容を胸に刻んで、しっかりとファームで経験を積んでいってほしい。