【独自解説】200年の中立を捨てスウェーデンがNATOに加盟 バルト海を“封じられた”プーチン大統領 次なる一手は“核の脅し”⁉さらに、期待する「トランプ氏の再選」
(高岡) 「さらに、スウェーデンはロシアの飛び地・カリーニングラードの真正面に細長い島『ゴットランド島』を持っています。ここはアニメ『魔女の宅急便』のモデルにもなった、大変穏やかで豊かで静かな島なんですが、ここにはグリペン戦闘機が悠々と離発着できる空港があります。現在、基地はありませんが軍人は居ます。スウェーデンはNATOに入ってしまったので、この島の空港の滑走路を伸ばしてアメリカ軍の大きな偵察機が降りられるようになったら、ロシアとしては全部筒抜けになるので、プーチン大統領としては、大変高い代償を払わされたということになります。ロシア軍を再配備するとなると大変なお金が掛かりますし、動員令までかけてウクライナに投入しているロシアの若い人をここへ持ってこないといけなくなります。ですので、この次に欧米が警戒しているのが『核の脅し』をまた言いだすのではないかということです」
プーチン大統領が期待するのは「トランプ氏の再選」⁉アメリカ大統領選へ介入の可能性も…
(高岡) 「そんな中、やっぱりプーチン大統領はトランプ前大統領の再選を期待しているんだろうと思います。トランプ前大統領は、良い悪いは別にして現状を変えてしまう人です。この人はもともとNATO嫌いで有名です。どういう思い込みか知りませんが、『NATOはカネを出さない。なんで俺たちが守ってやらなければならないんだ』というのが自説の人です。2月にも『軍事費を払わないNATO加盟国は守らない。ロシアに好きに振る舞うように促す』とまで発言しています。プーチン大統領は『バイデン氏が勝つ方が望ましい』といっていますが、『バイデン氏は予測しやすい古いタイプの政治家だ。』とも言っています。ということはバイデン大統領が続投すると、結局はアメリカのウクライナ支援は変わらないということです。しかし、トランプ前大統領が大統領になればウクライナへの支援は止めるということです。『バイデン氏が勝つ方が望ましい』というのは裏返して、トランプ前大統領に勝って欲しいと解釈する専門家の方が多いわけです」
(高岡) 「そうすると、アメリカでこれから警戒されてくるのが『ロシアのアメリカ大統領選への介入』です。ロシアは以前にもコンピューターやSNSを使って介入した疑惑があります。プーチン大統領は『是が非でもとなると何でもする人だ』といわれています。今後スウェーデンのNATO加入がどういう波紋を巻き起こすのでしょうか?」 (「かんさい情報ネットten.」2024年2月27日放送)
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