高校3年・吉田泰造 レスリング全日本選抜初出場初V 香川が生んだ18歳グレコの超新星が快挙
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(23日、東京体育館) 非五輪階級の世界選手権(10月・アルバニア)代表選考会を兼ねて行われ、高校3年で4月のアジア選手権を制した吉田泰造(18)=香川・高松北高=が初出場で初優勝を果たし、世界切符をつかんだ。女子72キロ級は、68キロ級でパリ五輪を逃した石井亜海(育英大)が制覇し、代表に決定。男子フリースタイルで五輪3大会連続出場の高谷惣亮(34)=拓大職=は、グレコローマンスタイル92キロ級に初挑戦し、決勝で敗れた。 【写真】鋼のような肉体 弾ける笑顔で優勝を喜ぶ姿が初々しい 香川が生んだグレコの超新星が日本一に駆け上がった。4月に18歳になったばかりの吉田は、決勝で2連覇中だった岡嶋勇也(警視庁)に8-0で完勝。技術も必要なグレコローマンにあって組み負けることもなく、中学3年まで並行してやっていた相撲仕込みの“押し出し”でねじ伏せ、「大人相手でも勝てるんだぞと信じて頑張った」と、あどけなく笑った。 4月のアジア選手権(キルギス)では、日本男子最年少となる17歳11カ月で優勝。同郷出身でパリ五輪代表を決めている日下尚(三恵海運)に続き、“チーム四国”の構成員として勢いに乗る。28年ロサンゼルス五輪を目指す金の卵は「戦いは始まっているので(今回は)自信につながる試合になった。アジアは制したので、世界選手権でも全力を出してメダルを目指す」と高らかに宣言した。