オースティン「セブン」がコラボしたアキバ系美少女キャラとは!? ニンテンドースイッチの『ふたごうさぎのご近所ツーリズモ』のゲームキャラでした
英国の歴史的国民車のスペシャル仕様
1922年にデビューしたオースティン セブンといえば、戦前の英国モータリゼーションを一気に加速させた歴史的国民車として有名だ。オースティンのロワーエンドを担うベーシック・モデルとしてデビューしたセブンだが、747ccの直列4気筒SVエンジンをはじめ、このクラスにして本格的な「自動車」としての体裁を備えており、それまで英国を跋扈していた軽便なライトカー群を一掃、最終的に29万台の生産台数を誇る小型車の大ベストセラーとなったのである。 オートサロン公式HPの車両紹介によると、展示されたセブンは1935年式。「ルビー」と呼ばれたサルーンの他、「パール(カブリオレ)」、「オパール(オープン2シーター)」、「ニッピー(スポーツツアラー)」など、当時のカタログにはいくつものボディ・バリエーションが用意されているが、これはそのいずれでもない。 かのT型フォードが、アメリカのクルマ好きの若者にとって格好のカスタム・ベースとなったのと同様、オースティン セブンもまた英国の若者たちが自ら改造するベース車両として大いに重宝された。かのロータスの創始者、コーリン・チャップマンが作ったロータスの第1号車「ロータス マーク1」も、中古のオースティン セブンがベースだったというエピソードもよく知られている。 このオースティン・セブンもフロントフェンダーは潔く取り外され、ウインドウもブルックランズ・タイプのレーシング・スクリーン、そして2シーターの室内後部には剥き出しの燃料タンク(いわゆる「スラブタンク」)が備わるなど、小さいながらも精一杯ポスト・ヴィンテージ期のスポーツカーの文法に則った姿を再現した「スペシャル」となっている。
由緒正しき英国車が美少女キャラとコラボ
それにしても、由緒正しい英国の正調レーシング・カスタムとアキハバラ的美少女キャラとの接点は? そこで代表の鈴木史郎さんにお話を伺うことに。 「もともと撮影用車両のレンタルや、ヒストリックカーの整備が本業なんです。本社は都内ですが神奈川の方にはレストア工房もあります。ただ、同時にゲームやアニメの世界も好きだったので、旧車が登場するオリジナルのゲーム、CDなども手がけてみました。将来的にはアニメ作品までできればいいかな、と(笑)」 なるほど、それでこのようなハレーション気味のブース展開に。ちなみに鈴木さんはご自身でも旧いクルマで走られるのですか、との問いには「ラフェスタ・ミッレ・ミリアに参戦したりしてます。」とリアル世界では実践派。 じつはこのオースティン セブンの他、Project Rabbieのブースには1955年式のアバルト「A107」も展示してあった。そちらについては別項でご紹介するが、ゲームに登場するクルマの精霊「アルト」のコスチュームがそのアバルトA107だったことに気づいたのは、イベント後のこと。 ともあれ、クルマのイベントも趣味の世界も年々歳々進化する。その進化の速度に改めて恐れ入った、東京オートサロン2024である。
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