【百妖譜】東山奈央が語る第2期!国境を越えて伝わるメッセージ性
吹き替え収録ならではの苦労も!
――第1期では、初挑戦だった中国語の日本語吹き替えに苦労されたと聞きました。第2期での収録はいかがでしたか? 東山 「もっとこうしたい」という部分や「上手くなりたい」ところはありますが、第1期の頃に比べるとずいぶん慣れてきたと思います(笑)。最初の頃は、テンポが速く聞こえる中国ならではの原音につられてセリフが走ってしまい、「東山さん、落ち着いて」と言われることもありました。でも桃夭と一緒に積み重ねてきた経験が第2期に上手く繋げられているようで、いまでは収録時にあまりテイクを重ねることなくOKをいただけるようになりました。 ――収録現場での裏話があれば教えてください。 東山 字幕付きのエンディングを観ていて、中国語で歌っている言葉数が少ないのに、とても長い字幕が付くことが気になっていました(笑)。「こんなに短い中国語のフレーズでも、日本語にするには、こんなにたくさんの言葉が必要になるんだ」という驚きとともに、「大変だなぁ、翻訳の人」と思っていたんですが、これと同じことがアフレコで起こっていまして。中国語と日本語の音数 が合わなくなるたびに、頑張って口パクにあわせてセリフを叩き込んだりしていました(笑) ――そんな苦労もあったんですね? 東山 やり取りがスピーディーになると、柳公子役の河西(健吾)さんと「私押します」「僕も押します」とお互い尺に入りきらず、押し合いへし合い状態で「ヤバイね」ってなることもありまして(笑)。そのときは結局スタジオで一緒に収録をしているはずなのに、そのシーンはまるっと別録りということになりました(笑)。そんな苦労を重ねながら毎回収録をさせてもらっている感じですね。 ――桃夭と一緒に旅をする磨牙と柳公子についてはどんな印象がありますか? 東山 第2期では三人のトリオ感が増したように感じていますね。前は磨牙と二人でいる時間が長くて、柳公子はちょこちょこ顔出ししてくるお助けキャラな雰囲気があったんです。でも桃夭に翻弄されてばかりだった磨牙が「ただの小坊主じゃないぞ?」と思わせてくれるシーンが出てきたり、柳公子がいつの間にか一緒になって旅をする“いつメン”になってツッコミを担当してくれていたりと、第1期とはまた違った関係の三人を感じてもらえるようになっていると思います。 ――妖怪を治療する段階になるとシリアスで重い話が続くので、三人のコミカルな掛け合いは見ていてホッとします。 東山 ギャグとシリアスについては、しっかりとメリハリを付けたいところではありました。収録ではオリジナルの中国の役者さん以上に「もっともっと振り切ってお芝居をしてください」といったディレクションを受けながら、ギャグシーンを演じさせてもらっています。私的には柳公子がしっかり桃夭にツッコんでくれるようになったので、掛け合いの面白さが増したような気がしていて(笑)。観ている皆さんにとっても三人ならではのボケツッコミを面白く楽しんでもらえたなら嬉しいです。 ――最後に第2期での見どころと合わせてファンへのメッセージをお願いします。 東山 第1期のときは「親孝行」とか「約束」といったキーワードをテーマに、人間と妖怪の切ない交流を交えた、ハートウォーミングなストーリーが綴られていきましたが、第2期では「命」にスポットを当てた物語が展開されていくことになります。人間も妖怪もみんなすれ違いや哀しみの中で懸命に生きていく、そんな彼らの姿には胸を打たれて、最終回あたりでは私もボロボロと泣いてしまったこともありました。固唾を呑んで見守ってしまうというか、圧倒されるようなシーンも多いので、そうした心を震わせる人と妖怪たちのドラマをぜひ堪能していただければと思います。 ――東山さん演じる桃夭ですが、どのような活躍をしてくれるんでしょうか? 東山 実は第2期になって「桃夭は実は人間じゃない説」が浮上してまして(笑)。ただ者ではないと、いままでずっと感じているところではあったんですが、ぜひ皆さんもその可能性を頭の片隅に置きながら桃夭のことを見てもらえると面白いかもしれません。第1期の最終回で桃夭が紛失していたという衝撃的事実が発覚した“百妖譜”の行方や、磨牙との出会いといったように、まだまだ気になることがたくさんありますので、10月からの第2期、そして第3期、第4期とこれからも物語を繋げていけたら嬉しいです。ぜひ皆さん、応援をよろしくお願いします。
アニメージュプラス 編集部