【谷口ももよの“一日一薬膳”】 ポリフェノールの抗酸化作用を味方に。 冬こそ、あなたを守る“黒いもの”!
7日間で薬膳の基礎を学ぶ、短期集中連載「谷口ももよの“一日一薬膳”」。 年齢を重ねると起こる、さまざまな身体の変化と上手に向き合っていくためにも、自分の身体と対話しながら、ゆるく薬膳をはじめませんか? 薬膳知識のはじめの一歩を、薬膳料理研究家・谷口ももよ先生に教わりました。 【画像】黒米黒胡麻粥で冬を乗り切る
黒い食材は女性の味方?
黒い色の食べものをいくつご存じですか? 実は黒い食材は女性の味方なんです。黒い色の食材は一般的にポリフェノールが豊富で、女性特有のさまざまな身体の悩みや高血圧などに効果があることが多いんですね。 まずは黒胡麻。ポリフェノールが豊富で、抗酸化作用が注目されています。また、白髪予防にもおすすめです。肝臓にも腎臓にもよく、血液不足や潤い不足にも用いられます。ちなみに白胡麻は黒胡麻と同じく潤い補給のほか、空咳、便秘にも効果があります。 胡麻は皮が固いのでそのままだと消化されにくく、その都度、すり鉢などですって食べるといいです。ちょっとお行儀が悪いかもしれませんが、面倒なら親指と人差し指でギュッとひねるだけでも多少は潰せますよ。 市販のすり胡麻や黒胡麻ペーストも手軽でいいですね。私にはリピートし続けているお気に入りの黒胡麻クリームがあって、いつもパンにたっぷり塗って食べています。また、黒胡麻クリームを使った自家製のしゃぶしゃぶダレも気に入っています。毎日でなくても、大さじ一杯程度を定期的にとるようにしてください。
家庭でも簡単に黒豆茶を
いろいろと使いようがあるのが黒豆。血の巡りをよくし、利尿効果、補血作用があり、腎機能を高めてくれる食材です。普段、黒豆だけを食べることはあまりないかもしれませんが、最近、黒豆茶はスーパーなどでも見かけるようになりましたね。乾燥した黒豆をフライパンでしっかり炒れば、家庭でも簡単に黒豆茶が作れます。そして、お湯を注いで黒豆茶を飲んだ後は、お米と一緒に炊飯器に入れて炊くだけで、黒豆ごはんが完成です。豆のホクホクした甘さが美味しいごはんです。 また、お正月に黒豆の煮物を作るとき、煮こぼして黒い汁を捨てるのはとてももったいないので、浮いた灰汁をとってから、この汁を黒豆茶としてぜひ召し上がってください。お正月準備をしながら、健康管理もできるなんて素敵じゃありません? 黒米も以前よりずっとポピュラーになりましたね。黒米はもち米系で、もちもちした食感が美味しいお米です。白米や玄米よりもタンパク質や脂質が多く含まれている一方で、カロリーや糖質量は低く、ヘルシーでありながら栄養価が高いので、女性にはもってこいです。ポリフェノールが豊富で老化を防ぐ働きがあり、そのほか血の巡り、目の疲れやかすみにも効果があると考えられています。