金のためなら老婆を殺す「ルフィ強盗団」から家族をどう守るか…伝説の元“泥棒刑事”が明かす「闇バイト凶悪集団」が“最も恐れるもの”とは
犯罪者の3原則
小川氏によれば「泥棒はじめ犯罪者には3つの原則がある」と言う。 「まず1つめは『気づかれない』、次が『見つからない』、そして最後に『捕まらない』。例外として詐欺師は、気づかれてはいないが顔は知られている、という場合もありますが、大体はこの3原則を守って行動します。ですので対策としては、気づいて見つけて捕まえれば良いのですが、昨今の広域強盗では指示役がおり、実行役がその指示を受けて強盗を行う。1、2はすっ飛ばして、最後の『捕まらなければいい』という考えだけなのです」(小川氏。以下同) もちろん、実行役は逮捕されている。『捕まらなければいい』と考えているのは指示役であり、彼らは実行役に「捕まらない」方法を教示することはしない。 「そのため実行役は、指紋やゲソ痕(足跡)などあらゆる証拠を現場に置いていきます。だから捕まるのも早いんです。しかも実行役は積極的に加担しているわけではなく半ば脅されて犯行に及ぶものもおり、1人捕まると、他の共犯が自ら出頭することもあります。こうして実行役だけが捕まっていきます。捕まっても次から次に使い捨てのバイトが投入されていきます。ここまで世の中で騒がれていれば、闇バイトで強盗をする可能性があることは応募するほうも分かっているんです。でも金欲しさに応募してしまう」
強盗が嫌がる4つのものとは
指示役だけが「捕まらなければいい」と考えている即席強盗団は、なかば捨て身で行為に及んでいるようなものだ。そのような危険な集団から身を守る方法はあるのか。小川氏は「目」「光」「音」「時間」を意識することが重要だと説く。空き巣と同様、強盗もこの4つを嫌がるのだという。 この中でも強盗たちが一番避けようとするのが「目」だ。「人の目や防犯カメラなどですね。見られたくないという意識がある」そうだ。次に嫌がるのが「光」。「歩くとピカっと点灯するセンサーライトなどは空き巣にも効果があります。光ることが怖いわけではなく、光った方を見る人がいることを恐れるんです」という。ライトが点灯することで人の目が向き、「見つかる」可能性が生まれる。