第一生命HD、米子会社が団体保険会社を買収-商品構成を多様化
(ブルームバーグ): 第一生命ホールディングスは10日、米子会社のプロテクティブ・ライフを通じて、同国で団体保険事業を行うシェルターポイント・グループを買収すると発表した。プロテクティブにとっては新規の事業で、商品構成の多様化を図る。
発表資料によると、シェルターポイントはニューヨーク州などで企業や団体に義務付けられている所得補償保険や有給休暇補償保険などの販売や引き受けを手掛ける。現在、約20万の企業を通して米国の約200万人に保険などを提供している。
第一生命HDは2024年度からの新中期経営計画で、26年度の修正利益4000億円と23年度見込み比48%増を掲げ、海外事業は今後の戦略投資なども含め22年度実績から2倍超となる1600億円を目指すとした。30年度には海外保険事業の利益が国内保険を上回ると想定している。
シェルターポイントの買収で、北米事業の分散や収益安定化を見込む。今後も所得補償保険を義務付ける州は増えると想定され、顧客基盤の拡充が期待できるという。
買収は規制当局の承認などを経て、年内に手続きを完了予定。第一生命HDの広報担当者によると買収金額は非公表。プロテクティブの資金と第一生命HDによる同社への約3億ドル(455億円)の追加出資で対応する。中長期的にプロテクティブの純利益に4000万ー5000万ドル(約76億円)程度の上乗せを見込む。
取引が完了すれば、プロテクティブにとって60件目の買収、15年に第一生命HD傘下入りしてからは7件目の買収となる。
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Nao Sano