【お悩み相談連載:さらば青春の光・東ブクロの『こわいもんなし』】「新しい環境が怖いなら、無理にすぐ踏み出さなくていい。気づいたら誰かが背中を押してくれると思います」
■「踏み出すのは明日じゃなくてもいい」 【お悩みNo.34】私は高校1年生の時に新しい環境に慣れず、軽いうつ病になってしまい、学校を辞めてしまいました。バイトもしていましたが、やっぱりすぐに辞めてしまい、今はフリーターになっています。バイトの貯金でやり繰りしていますが、三年経った今。まだ私は仕事に就けていません。 家族はゆっくりで良いと言いますが、その優しさも申し訳なくなり、苦しくなる一方。しかも私はもう成人になる寸前です。これから税金だって払わなきゃいけない。仕事をしなきゃいけないのは分かってる。 でも新しい環境が怖い。苦しい。そんなことが日々続いていて、新しい一歩を踏み出すのが怖いです。ブクロさんは新しい環境に行く時、どうやって一歩を踏み出すか教えていただきたいです。【PN:ももち・17歳・女性・フリーター】 * * * ――17歳の女性からの相談です。 年齢は関係ないけど、まだ17歳でしょう。僕も26歳までフリーターみたいな生活してましたし、芸人としてまったく稼げてなかった。家族がゆっくりでいい、って言ってくれるんやったら、それに甘えたらいいんです。 ――でも新しい一歩を踏み出そうとしている。 新たな一歩はみんな怖いです。せやけど、ちょっと悪いイメージを持ちすぎてるかもしれないね。でも、大丈夫。最初だけやから怖いのは。そして、そのバイトであなたの人生は決まらん。 最近は新卒で就職してもすぐに辞めてまう人も多いでしょう。合わんと思ったらやめたらええ。きっとこの子の周りには、きちんと学校に行ってる、この子にとって「立派な子」が多いんやろね。 ――うまくいってる人ばかりが目についてしまう。 ほんま、芸人なんか特にそうですけど、クソみたいな20代を送ってきたのに、最終的にお金稼げる人がいるわけです。この子も17歳なんやったらあと10年は何にしてもOKです。あなたの目に入ってこないところで、あなたと同じようにもがいて、回り道している人がたくさんいるんです。 ――踏み出すのは今じゃなくてもいい。 踏み出さなきゃって思ってることは立派やね。ただ、それは明日じゃなくてもいいよってことです。気づいたら一歩踏み出してる可能性があると思うんです。 僕はバンジージャンプがとても苦手なんです。高いところに立って、自分の意思で一歩踏み出そうと思っても、どうしても怖くてできなかった。 でも、スカイダイビングは違いました。後ろからポーンって押されて、気が付いたら空を飛んでて、とても楽しかった。またやりたいくらいです。 ――空を飛ぶという結果は同じでもぜんぜん違った。 新しい環境が怖いと思ってるんやったら、無理に踏み出さなくてええんちゃうかな。「外は楽しそうやな」と思ってたら、意外と誰かが後ろから背中を押してくれると思いますよ。のんびりいきましょう。 ●東ブクロ1985年10月6日生まれ 大阪府茨木市出身 〇2008年に現在の相方である森田哲矢とお笑いコンビ『さらば青春の光』を結成。2017年に本名の東口宜隆から現在の芸名である東ブクロに改名した。芸能界を代表するプレイボーイとしても知られており、スキャンダルも含め多くの浮き名を流してきた。公式YouTubeチャンネル『さらば青春の光Official Youtube Channel』 取材・文・撮影/キンマサタカ