松坂屋名古屋店の新ファッションフロア “百貨店婦人服”から脱却
ブランドは大胆に入れ替えた。取締役兼常務執行役員の加藤俊樹・営業本部長は「バッグから服まで全てをハイブランドでそろえるお客さまは少ない。顧客データを精緻に分析したうえで継続するもの、新しく入れるものを決めた。(消費の二極化が叫ばれているが、著しく値上がりした)ハイブランドよりも少し値頃で上質な商品を求めるニーズは確実に存在する」と説明する。
取引先からも期待も大きい。東海地区初出店の「コラム」(エストネーション)の担当者は「これまでのポップアップイベントの実績から商圏に良いお客さまがたくさんいることを実感している。(松坂屋名古屋店は)外商が強いことも魅力だ」と話す。 松坂屋名古屋店は本館、北館、南館の3館体制で売り場面積は約8万6000平方メートル。25年2月期の売上高は1346億円の見通しで、大丸松坂屋の中では不動の一番店(売上高が全国最大)である。
19日の内覧会を訪れた親会社J.フロントリテイリングの小野圭一社長は「名古屋はグループの中でも最重要エリア。改装を進める松坂屋、隣接するパルコ、それに開発中のザ・ランドマーク名古屋栄(三菱地所などとの共同事業)で最大のシナジーを作り出していきたい」と述べた。