恋のおまじないにTRAPSペンダントも…女子が夢中になった占い雑誌『My Birthday』の思い出
はるか昔から、我々の身近にあった「占い」や「おまじない」。生年月日で運勢を見たり、厄災除けや願望成就のおまじないをかけたりと、ジャンルを問わず、誰もが一度は試したことがあるのではないだろうか。 ■【画像】「コンプした?」30代には懐かしい「365日のテディデア」■ 特に女性は、恋愛の占いやおまじないを実践した人も多いはず。そんな恋する乙女たちから絶大な支持を受けていたのが、今から45年前の1979年に創刊された占い雑誌『My Birthday』(実業之日本社)だ。 当時、ティーン向けの占い雑誌というのは非常に斬新だった。本誌を手に取り、初めてスピリチュアルや心理学の世界に触れたという読者もいるはずだ。今回は、小中学生女子のバイブル的存在だった「マイバ」こと『My Birthday』がどのような雑誌だったかを振り返ってみたい。
■全部試した猛者も多数!豊富なおまじない&占い
スマホもなかった時代に、口コミだけで発行部数を40万部近くまで伸ばした「マイバ」。占星術や手相といったメジャーなものから白魔術・黒魔術といったコアなものまで、あらゆる占術を子どもにわかりやすく解説する革新的な雑誌だった。 監修していたのは、悩み相談や毎日占いで悩める少女の心に寄り添うルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ氏、多種多様な心理テストを提供していた浅野八郎氏をはじめとする著名な占術家ばかりである。 そして、数々の企画を手掛けた西洋占星術師のマドモアゼル・愛氏。印象的なのは、氏の発案だという「あなただけのホロスコープ」だ。これは1980年の第一回応募者全員プレゼントで、応募数はなんと2万通もあったのだとか。 人気企画だったのはやはりおまじないだ。ブームの火付け役となった占術家は、マーク・矢崎氏。各氏が出すおまじないは、ジャンルも幅広く見ているだけで楽しめるものばかりだった。 たとえば、ルネ氏の恋を引き寄せるおまじないに「金星が輝く晩にワインを供えて呪文を唱え洗面器と鏡を用意して覗き込む」というものがある。小中学生がワインをこっそり用意するのはなかなか至難の業だが、何ともロマンチックではないか。 「消しゴムに好きな人の名前を書いてバレずに使いきれたら両想い」「左手小指の爪に赤いペンで星を書いて絆創膏で隠すと好きな人と話せる」といったおまじないは、手軽で知名度も高かったように思われる。しかも効果があったのか、当時筆者の周りには実際に彼と接近できた子もいたから驚きである。 さらに、「毎日の占い」も多くの読者が注目した企画の一つ。毎号掲載されるこの占いを、毎日チェックしてから学校に行っていたという読者は筆者だけではないだろう。