貧乏生活から「テラハ」出演のシンデレラストーリー「うわ、私って小さい!」田辺莉咲子はコンプレックスを原動力に変えた
【あの子は小さいから...負けん気に火をつけた言葉】 今は笑顔で話す田辺さんだが、スポーツを始めた幼少期から身長が小さい自分へのコンプレックスをずっと抱えて生きてきたという。 「小学2年生の頃に空手とバトントワリングを始めたんです。空手では同い年の子に軽く突かれただけで倒れてしまって。何度やってもコロンと転がってしまう。子どもながらにどうしようもない体格のハンデを感じました。 バトントワリングは金属の棒をくるくる回したり、空中に放り投げて受けとったりする競技です。上手な子は飛び級で先輩と一緒のチームに入れるんですよ。でも私は、『莉咲子ちゃんは小さいから、年上のチームに入ったら全体のバランスが崩れる』みたいなことを言われて......。 それなら、背が低くても関係ないセンターを取ってやろうと頑張りました。勉強ができないことはなんとも思わなかったけど(笑)、自分の身体を使ってできないことは心底悔しかったですね」 持ち前の負けん気でバトントワリングを11年間続け、さまざまな大会で優勝する輝かしい成績を残してきた。
【貧乏生活からテラスハウス出演へ】 しかし、そんな競技生活も高校卒業後に一転する。 「家はうどん屋をやったりいろんなことをしていたのですが、父親が奔放すぎてお金がなくなり、バトントワリングを続けるのは難しいかなと思ったんです。食事は天かすで済ませたり、食器用の洗剤で髪や体を洗ったり......。ティッシュも干して再利用したり、私自身が節約できることをやっていました。 このままじゃ何もできない。とにかくお金を貯めて上京しようと、バイトに明け暮れていました。家に帰るためのバス代200円が惜しくて、24時間営業のジムでサウナに入り、仮眠をとってまた働くみたいな生活で、最初の3カ月で60万円くらい貯めました。同時並行でツイッターやインスタグラムも積極的に使って、フォロワーを増やしていきました」] バイト生活が半年を過ぎた頃、インスタグラムに一通のDMが届いた。 「新規オープンするフィットネスジムからでした。ボディビルやフィジークで有名な方たちが所属していて、身体について学ぶ絶好のチャンスだと思いました。それで、着の身着のまま上京。 同郷の友だちの住むワンルームマンションに転がり込んでふたり暮らしを始めました。家賃は折半。かなり手狭で2年ほど過ぎたあたりで、そろそろ住まいをなんとかしないと......とネットでシェアハウスを探していたら、見つけてしまったんです。『テラスハウス』の募集を!」 『テラスハウス』は、ひとつ屋根の下で暮らす複数の男女が繰り広げるさまざまな人間模様が見どころの人気番組だ。 「オーディションに受かれば、家だけじゃなくて、車も用意してもらえる、私の知名度も上がる。いいことづくめだなとすぐに応募しました。面接が進む間、芸能事務所に所属もして、最終的に出演が決まったのは1年後の2019年4月でした」
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