“家族旅行で子どもに学校を休ませる”のはアリ?ナシ? 「誰かに迷惑かけるの?」「学業がおそろかに」賛否論争 教育委員会に聞いてみると… 新たな制度「ラーケーション」導入自治体も
教職員もこの期間は有給休暇を取得しやすく、家庭の時間を確保できるというメリットがあったということです。 一方で、保護者からはこんな意見も。 鳥取市教育委員会の担当者 「やはり、『休みがとれない』「保護者の負担が増える』といったお声もありました。 お子さんがお休みになっても、仕事を休めない保護者の方は多くいらっしゃいます。期間中も放課後児童クラブを開設し、こうした家庭の受け皿となるよう対応しています。」 中には、ゴールデンウィークなどは繁忙期となり仕事を休めないため、別の時期に休みをあてられないかという声もあるとのこと。 鳥取市ではこうしたアンケート内容を踏まえ、今後「体験的学習活動等休業日」がよりよい制度となるよう検討していくということです。 ■土日に休みにくい家庭も…全国で広がる「ラーケーション制度」とは? 一方、今、全国で徐々に広がりを見せているのが「ラーケーション」という制度です。 「ラーケーション」は、子どもの学び「ラーニング」と、保護者の休暇「バケーション」をかけあわせたもの。 子どもが平日に学校を休み、家庭や地域などで体験活動などをすることで学びを深めてもらおうという取り組みです。 全国に先駆けて2023年度に愛知県が導入し、2024年度は茨城県などでも取り組みが始まりました。 元々愛知県で進められている「休み方改革プロジェクト」の一環で始まったラーケーション制度。 保護者が土日に働いている家庭では、なかなか子どもと過ごす時間を取りづらいという現状を打開するという目的がありました。 愛知県では、「ラーケーションの日」は「学校外での体験や学びの活動を、子どもが保護者等と一緒に計画し、平日に実行できる日」としていて、その日は登校しなくても欠席とはならず、年3日まで取得できるといいます。 制度開始からまだ1年経っていませんが、愛知県が公開しているアンケート結果によりますと、市町村立学校の保護者のうち17.3%がラーケーションの日を「すでに取得した」と回答。 「サービス業や医療、福祉関係などで土日も仕事の保護者にとっては、とてもよいと思う」「混雑を避けて、平日に家族で活動ができることがうれしい」などと制度を歓迎する声が多くあったといいます。