日本被団協、核なき世界を訴え ノーベル平和賞授賞式
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【12月11日 AFP】日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞授賞式が10日、ノルウェーのオスロ市庁舎で行われた。被団協の田中煕巳代表委員(92)は演説で、広島と長崎への原爆投下から約80年後の現在、改めて脅威となっている核兵器の廃絶を訴えた。 田中さんは、被団協について「『核のタブー』の形成に大きな役割を果たしたことは間違いない」としながら、「今日、依然として1万2000発の核弾頭が地球上に存在し、4000発が即座に発射可能に配備されている」と語った。 その上で、核兵器のない世界の実現に向け、「各国政府の行動」を求めた。 一方、ノルウェー・ノーベル賞委員会のヨルゲン・ワトネ・フリードネス委員長は、世界は「新たな、より不安定な核の時代」に突入しつつあるとし、「核戦争はわれわれの文明を破壊する恐れがある」と警告した。 ノーベル研究所によると、授賞式にはオスロ駐在の各国大使全員が招待されたが、核保有国で出席したのは英国、フランス、インド、パキスタン、米国のみ。ロシア、中国、イスラエル、イランは欠席した。(c)AFPBB News