傷害やいじめの仕返し… 漏洩した個人情報で事件発生か 警察共済元職員 千葉地裁第2回公判
警察共済組合本部(東京)の勤務で得た個人情報をSNSで販売し、漏洩(えい)したとして、地方公務員等共済組合法違反の罪に問われた元職員、富川泰興被告(31)=懲戒免職=の第2回公判が23日、千葉地裁(西沢恵理裁判官)であった。個人情報を漏洩されたことにより、襲われてけがを負った人や嫌がらせを受けた人がいることを検察側が明らかにした。 今回は起訴されたうちの67人分の漏洩を問われ、被告は初公判での12人分に続いて起訴内容を認めた。 検察側の冒頭陳述によると、個人情報を漏洩された人が、情報を買った依頼者から傷害被害に遭う事件が発生した。別の依頼者は個人情報を転売。転売情報を購入した人は学生時代に受けたいじめの仕返しが目的だった。相手の自宅や実家に文書をまいた他、車に落書きしたり玄関ドアのガラスを割ったりしたという。 起訴状によると、昨年6月~今年5月、被告は個人情報を有料で教えるとSNSのXに書き込み、組合本部の勤務で得た計79人分の住所などの個人情報を31人に漏洩したとされる。