原油5%強下落、イスラエルが対イラン報復攻撃に石油施設含めず
(ブルームバーグ): 週明け28日のアジア時間早朝の取引で原油相場は一時5%余り下落。イスラエルは週末にイランに対する報復の空爆を実施したが、同国の石油施設を攻撃するのは避けた。
ブレント原油は1バレル=73ドルを割り込み、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油は68ドル付近。
イスラエルは26日、イラン各地の軍事標的に対して空爆を実施した。イランが1日にイスラエルに向け弾道ミサイルを発射したことへの報復措置だが、イランの石油や核関連施設などへの攻撃は控え、大方の予想よりも抑制したものとした。イラン国営メディアは、同国の石油産業は通常通り稼働していると報道。同国は即座に対応を表明することはなかった。
オニキス・キャピタル・グループのグループ・リサーチ責任者、ハリー・チリンギリアン氏は「26日のイスラエルの報復は、迫力を欠き、相応のものというのが大方の見方だ」と指摘。「中国を中心とするマクロ経済の弱い現実が再び原油価格を押し下げるというストーリーになろう」と予想した。
ブレント原油先物12月限はシンガポール時間午前6時50分(日本時間同7時50分)時点で、4.3%安の72.77ドル。WTI先物12月限は4.5%安の68.57ドル。
原題:Oil Slumps 5% as Israel Limits Iran Strike to Military Targets(抜粋)
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Yongchang Chin