米PCEデータ、金融政策が機能していること示す-SF連銀総裁
(ブルームバーグ): 米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は28日、個人消費支出(PCE)価格指数データは金融政策が機能していることを示しているとしながらも、いつ金利を引き下げるのが適切かを判断するのは時期尚早だと述べた。
米PCEコア価格指数、5月は伸び減速-年内利下げの論拠後押し (1)
デーリー総裁はPCEデータの発表直後に米経済専門局CNBCの番組に出演し、「金融政策が機能していないと捉えるのは、どこから見ても難しい」と指摘。「成長は鈍り、消費もペースが落ちている。労働市場は減速し、インフレ率も下がってきた」とし、金融政策が機能している証拠だとの考えを示した。
デーリー総裁は米金融当局はデータ次第の姿勢を維持するとの見方を示し、今後数カ月の間に起こり得るさまざまなシナリオに言及。例えば、インフレの低下ペースが予想よりも緩慢な場合には、米金融当局は高金利を維持せざるを得ないだろうと指摘。「一方で、昨年末のようにインフレ率が低下し、労働市場が現在の状況を維持するか、あるいは弱まるようであれば、これに対応して実際に政策を調整することができる」と述べた。その上で「まだ判断するには早すぎる」と続けた。
デーリー総裁は今週、労働市場が変曲点に近づいており、さらに減速すれば失業率を押し上げる可能性があると警鐘を鳴らした。雇用は堅調なペースで伸びているが、失業率はここ数カ月で若干上昇している。6月の雇用統計は来週発表される。
米SF連銀総裁、労働市場のリスクを警告-変曲点に近づいている
原題:Fed’s Daly Says Latest Data Show Monetary Policy Is Working(抜粋)
--取材協力:Steve Matthews.
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Reade Pickert