【オーストラリア】豪1Q設備投資1%増、輸送・倉庫がけん引
豪政府統計局(ABS)が30日に発表した2024年第1四半期(1~3月)の民間新規設備投資(季節調整値)は、404億8,700万豪ドル(約4兆2,150億円)と前期比1%増、前年同期比5.5%増となった。市場予測の前期比0.7%増を若干上回った。大型インフラ計画関連や車両などへの投資が増え、輸送・郵便・倉庫が15.8%増と大きく伸びた。【NNAオーストラリア編集部】 建築物や構造物への設備投資額は、214億4,900万豪ドルと前期比0.9%減(前年同期比4.7%増)。設備・プラント・機械への投資は、190億3,800万豪ドルと前期比3.3%増(前年同期比6.5%増)だった。 産業別では、◇資源:111億1,100万豪ドル(前期比4.7%減、前年同期比2%増)◇製造:31億8,200万豪ドル(6.8%減、0.2%増)◇電気・ガス・水道・ごみ処理:30億6,500万豪ドル(4.1%減、3%増)◇建設:23億4,600万豪ドル(4.8%増、55.3%増)◇卸売り:10億1,600万豪ドル(13%減、17.1%減)◇小売り:17億9,700万豪ドル(15.1%増、3.1%増)――などとなった。 23/24年度通期(23年7月~24年6月)の設備投資見込み額は1,806億豪ドルと、前期の見込み額から2.5%増加した。 ABSの企業統計部門を率いるユーイング氏は、「非資源系の投資が前期比で3.3%増加し資源投資の減少を一部相殺した」と説明した。 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミストは、「設備・プラント・機械への投資の強さは予想以上だったが、直近で発表された建設完工数が予測を下回ったことから、第1四半期の国内総生産(GDP)成長率に対するわれわれの予測値である前期比0.3%への(変動)リスクは均衡している」とした。 同期のGDPは6月5日に発表される予定。