【能登半島地震】インフルエンザ感染者が多い地域も、災害時に注意したい感染症や対策を医師が解説
2024年1月1日午後4時10分頃、石川県の能登半島で最大震度7の揺れを観測する能登半島地震が起きました。石川県内では、1月11日午後2時の時点で213人の死亡者が確認されるなど、甚大な被害が起きています。この能登半島地震で大きな揺れを観測した石川県、福井県、富山県、新潟県では、インフルエンザ患者が多く報告されている地域もあり、警戒が必要との声が上がっています。この内容について中路医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
能登半島地震時のインフルエンザの状況は?
編集部: 能登半島地震時のインフルエンザの状況について教えてください。 中路先生: 能登半島地震で大きな揺れを観測した地域の2024年1月1日~1月7日までのインフルエンザの感染者についての情報は、それぞれの自治体のHPから確認ができます。 石川県の1医療機関あたりの患者数は、県全体で12.84人でした。保健所の管轄する地域ごとにみると、震度7を観測した志賀町、震度6強を観測した七尾市、震度6弱を観測した中能登町などを含む能登中部が24.80人、石川中央が11.73人、金沢市が12.84人、南加賀が12.00人となっています。震度6強を観測した輪島市、珠洲市、穴水町、震度6弱を観測した能登町を含む能登北部では、集計結果が明らかになっていません。 新潟県の1医療機関あたりの患者数は、県全体で11.02人でした。国の示す警報基準である定点あたり30人を下回っていますが、終息基準である定点あたり10人を超えているため、警報が継続されています。保健所の管轄する地域ごとの1医療機関あたりの患者数は、新潟市が11.02人、新発田が6.71人、新津が6.71人、三条が7.75人、長岡が12.23人、魚沼が17.33人、南魚沼が40.67人、十日町が8.67人、柏崎が12.80人、糸魚川が6.33人、村上が8.67人、佐渡が16.67人、上越が11.63人となっています。 富山県の1医療機関あたりの患者数は県全体で10.38人、福井県では11.15人となっています。