【プレイバック’04】ぺ・ヨンジュン来日に5000人のファンが殺到した〝韓流ブームのはじまり〟
10年前、20年前、30年前に『FRIDAY』は何を報じていたのか。当時話題になったトピックをいまふたたび振り返る【プレイバック・フライデー】。今回は20年前の’04年4月23日号掲載の「『冬のソナタ』ぺ・ヨンジュン&チェ・ジウ 主演二人の『恋愛』と『過去』」をお届けする。 【衝撃暴露】信じられない……ファンミーティング会場をシーンとさせてしまったヨン様の〝一言〟 ’03年にNHK BSで放送され、韓流ブームの先駆けとなった『冬のソナタ』。主演のぺ・ヨンジュン(当時31)が初めて来日したのは’04年4月3日のことだった。当時の記事ではぺ・ヨンジュンの来日の様子と、ヒロインであるチェ・ジウに関する情報を紹介していた。 ◆「日本人が韓国芸能人にひれ伏している」 「ヨン様」初来日でのファンのフィーバーぶりはすごかった。 《4月3日、羽田空港に降り立った「ヨン様」こと韓国俳優ペ・ヨンジュンをひと目見ようと集まった女性ファンは、その数なんと5000人!翌日開かれたファンとの集いでも、4000人の女性が会場内外を埋め尽くし、ドラマ『冬のソナタ』でブレイクしたヨン様の人気のすさまじさを見せつけてくれたのだった。そして、日本女性の怖いくらいの熱気と大歓迎ぶりは韓国にも伝わり、地元のマスコミは「日本人が韓国芸能人にひれ伏している」と大騒ぎだったのだ》 日本女性、とくに中高年女性から熱狂的な支持を受けて「最強の恋人」となったヨン様は、この当時水面下でセミヌード写真集の話も進んでいたようだ。ヌードは《露出度が高くても自分の魅力が発揮できる写真集にしたい》という本人の意向で、1冊1万円の豪華版をアジア全域で15万部発行するという構想だった。だが、約1億円ともいわれる高額ギャラがネックでなかなか話が進まない、と記事では報じている。 日本だけでなくアジア全域で絶大な人気を誇っていたヨン様だが、意外なことに地元韓国での人気は日本ほどではなかったようだ。 《もちろん、人気俳優ではあるのだが、『冬ソナ』が韓国でヒットしたのは2年も前ということもあり、人気はすでに沈静化。最新男優人気ランキングでも12位に甘んじているし、地元女性たちの反応も、「笑ってばかりでなんか変」(22歳・OL)「日本のファンの気持ちはわからない。韓国では誰も騒がないよ」(23歳・主婦)と、結構冷ややかなものだった》 意外といえば、『冬ソナ』のヒロインとしてヨン様同様にブレイクしたチェ・ジウ(当時28)が同作品の清楚なイメージとはかけ離れた〝肉体派〟女優だった過去についても記事では触れている。 《’90年、『サラン』というテレビドラマで 見せたベッドシーンは凄かった。相手役のチャン・ドンゴンの唇を彼女の口紅が剝げるほど激しく吸ったんです。しかもこのシーンは10回以上のNGを出したので『彼女はチャンとキスしたいからNGを出した』といわれました。また、チャンやシン・ヒョンジュンなど、彼女はドラマで共演した俳優といつも恋の噂が流れるんですよ(韓国マスコミ関係者)》 ヨン様が来日した4月3日は、NHK総合で『冬ソナ』の地上波での放送がスタートした日でもあった。土曜夜11時という深夜枠にもかかわらず、初回の視聴率は異例の9.2%だった。わが国での『冬ソナ』人気は絶大だったのだ。 『冬ソナ』とヨン様の人気はとどまるところを知らず、この7ヵ月後の11月に写真集のプロモーションでヨン様が来日した際にも4000人のファンが成田空港に押しかけた。さらにホテルで出待ちしていたファンがヨン様の車に接触して事故に遭うという騒ぎも起きている。『冬ソナ』のヒットをきっかけに、他の韓国ドラマや映画にも関心が持たれることとなり『韓流』は一大ブームとなった。 『韓流』ブームの波は一過性のものではなく、ヨン様がその主役でなくなったその後も何度か訪れ、映像作品だけではなくK-POPや美容など、さまざまなジャンルで日本のカルチャーに影響を与えることとなる。現在は映画『パラサイト 半地下の家族』やドラマ『愛の不時着』、『梨泰院クラス』のヒットに始まる第4次ブームなのだそうだ。『冬ソナ』のヒットは、日本と『韓流』が初めて出会った瞬間だったのだ。 ヨン様は’15年に42歳で女優のパク・スジンと結婚。それ以降公式の場には一切出ていない。俳優としての活動は’11年のドラマに少し出演したのが最後で、復帰することはないと見られているという。
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