アワード出席から一夜 古江彩佳は「イマイチ」から最低限の『69』
<CMEグループ・ツアー選手権 初日◇21日◇ティブロンGC(米フロリダ州)◇6700ヤード・パー72> “絶妙タッチ” UTアプローチを練習する古江彩佳【動画】 年間平均ストローク1位の選手に贈られる『ベアトロフィー』争いの渦中にいる古江彩佳は、5バーディ・2ボギーの「69」で回り、3アンダー・17位タイ発進を切った。現在の平均ストロークは『70.047』の2番手で、リードするユ・ヘラン(韓国)は『69.977』。スコアを伸ばすことが必須だが、「60台で回ることがベスト。そこに集中してやっていきたい」と初日は目標をクリアした。 前日は『ロレックスLPGAアワード』に出席し、冠を務めるロレックスのグリーンを意識した色のドレスで登場した。「格好いいなって思いながら、すごくいっぱい賞があるなって見ていました」という素敵な時間から一夜、そこでLPGA殿堂入りを表彰されたリディア・コ(ニュージーランド)と同組でプレー。「『おめでとう』と言いました。オフの話をしたり」と会話も楽しみながら、ゴルフに集中した。 9番をボギーとして1アンダーで折り返した前半は「イマイチ」と振り返る。「ショットもいい部分があったんですけど、なかなかミドルパッドが入ってくれなかったりというのが続いた。難しいホールでひとつでも取りたかった」。上位勢がスコアを伸ばしていくなか、いい流れを作ることができなかったパッティングに改善を求める。 ただ、「ボギー叩くことは仕方ないとも思いながら、諦めずにバーディを狙っていこうという切り替えはうまくできた」と最後まで気持ちは切らさない。16番パー3では6番ユーティリティで3メートルにつけて、17番パー5ではグリーン手前の花道から寄せて連続バーディを奪った。 この17番のアプローチでは、ウェッジではなく4番ユーティリティを選択した。「そこまで何回かチップ(アプローチ)していたけれど、あまりいいイメージが出ずに寄らなかった。ユーティリティの方がイメージが出たので」。前半には花道から3メートルと寄せきれなかったこともあった。米ツアーに参戦してから多用する“UTアプローチ”もお手の物だ。 「最後まで諦めずに、途中でボギーをいっぱい叩きそうになったけれど、最後までバーディも取れてアンダーで回れてよかった」。ヘランは1アンダー発進。ベアトロフィー戴冠への差は、じわりと縮まっている。(文・笠井あかり)