筒井康隆と永井豪による伝説の絵本『三丁目が戦争です』が緊急復刻!
『時をかける少女』『パプリカ』の原作者である筒井康隆と、『デビルマン』『マジンガーZ』で知られる永井豪のふたりがタッグを組んだ日本絵本市場にさんぜんと輝く名作にして問題作『三丁目が戦争です』。 1971年に発行され、現在は古書市場で高騰している本作の復刻版が<スローガン>にて刊行されることが決まった。 【関連画像】実際の絵本の見本やTシャツデザインなどを見る(画像14点) 通常版のほかにも、Tシャツが同梱された特別版も用意されている。筒井康隆は、小松左京・星新一と並んで「SF御三家」とも称される小説家。純文学の領野では直木賞候補に選ばれるほか、『時をかける少女』『パプリカ』といったアニメ作品の原作小説を執筆したことでも知られる。作中で日本語表記の「音」が1音ずつ消えていく『残像に口紅を』がショート動画で拡散され、若者の間に大ヒットを記録するなど、その影響力は健在で、89歳となった今でも精力的に活動を続けている。 一方の永井豪は、『デビルマン』『マジンガーZ』『キューティハニー』『ハレンチ学園』など、今なお最新作が作られる大人気シリーズを次々に発表した大御所漫画家。後続の漫画家に与えた影響力は計り知れず、四大週刊少年誌の全てに連載経験を持つ唯一の漫画家でもある。 そんなふたりが1971年に発表した絵本『三丁目が戦争です』は、住宅地に住む凶暴な女の子である月ちゃんと、それに立ち向かった団地のシンスケとのケンカを描いた作品。ふたりのケンカはやがて町全体を巻き込む大ゲンカへと発展し、ついには住宅地と団地の大戦争となる。永井豪が描くコミカルなキャラクターが、コミカルなまま残忍な展開に突入しているのがクセになる作品だ。 この絵本の刊行について、出版社の<スローガン>は「いろいろな空気が漂ってきている」2024年の日本において、「この絵本が描くものについて、(中略)みんなで考えていただければ嬉しく思います」とし、この絵本が現代に復刊されることの重要性を語っている。 筒井康隆と永井豪の書き下ろし原稿を含めた復刻版(税別2700円)のほか、全5種類のTシャツと同梱された限定版(税別7800円)も発売される。 (C)2024 Yasutaka Tsutsui (C)2024 Go Nagai/Dynamic Planning
アニメージュプラス 編集部