【B2プレーオフ】滋賀レイクスが山形ワイヴァンズの3Pシュートを抑え込み、「1シーズンでのB1復帰」のミッションを達成
「最高の展開に持っていけたと思います」
B2 PLAYOFFS SEMIFINALSの滋賀レイクスvs山形ワイヴァンズは、ホームの滋賀がチームの完成度を示す2連勝で勝利を収めた。 5月11日の第1戦、ブロック・モータムとジャスティン・バーレルの強さと得点力を生かしてインサイドに強みを見せる滋賀に対し、山形はシュートアテンプトの半分以上が3Pシュートというアウトサイド主体のバスケで対抗する。スペーシングとボールムーブが機能する山形が滋賀のディフェンスを翻弄し、チームで良いシュートチャンスを作り続けることで第3クォーターまで3Pシュート24本中11本成功と、『山形のバスケ』で試合の主導権を握った。 それでも滋賀は、65-71で迎えた第4クォーターに山形のバスケを抑え込む。攻撃の起点に強烈なプレッシャーをかけ、タフショットを打たせてはリバウンドから速攻へ、またセットオフェンスでもキーファー・ラベナを中心に組織立った連携を披露。第4クォーターは山形の3Pシュートを13本中2本成功と抑え込み、攻めに転じれば8アシストでターンオーバーなしと効率良く得点を奪った。残り2分27秒にラベナが力強いドライブで相手を引き付けてキックアウト。この3Pシュートを田原隆徳がきっちり沈めて逆転。滋賀はそのまま攻守に隙を見せず、91-86で大事な初戦を取った。 殊勲の逆転シュートを決めた田原は「パスが来るのは確信していました。そこはキーファーとの信頼関係があるので」と語る。「必死だったので『逆転だっけ?』と思って得点を見たら逆転していました。そこからディフェンスのボルテージも上がって、良いマインドでディフェンスできて、最高の展開に持っていけたと思います」
相手の狙いを上手く外し、自分たちの強みを出す
続く5月12日の第2戦も、滋賀のチームとしての完成度の高さが目立った。山形の3Pシュートを封じつつ、この試合で絶好調だったモータムにボールを集め、モータムが第1クォーターだけで17得点を記録し31-21とチームを勢いに乗せる。ラベナは前日に続き、山形のディフェンスでの仕掛けをかわし、フリーの味方やミスマッチの状況を見逃さないプレーメークを見せる。フィニッシュは外国籍選手に偏るにしても、ディフェンスにリバウンド、プレーメークと様々な役割を全員でシェアするバランスの良いチームバスケを展開。特にラベナを中心に、柏倉哲平と田原も含め、試合の流れを読み、相手の狙いを上手く外して自分たちの強みを出すガード陣の働きが光った。 山形も簡単には譲らない。得意の3Pシュートが決まらないどころか満足に打つこともできず大苦戦となるも、ディフェンスから打開のきっかけをつかもうと、滋賀が多用するドライブからのポケットパスを読み、ルーズボールに飛び込むなどハッスルを見せて10点前後の点差をキープする。こうして我慢を続けた山形にチャンスが訪れたのは後半開始直後だった。 後半の立ち上がり、滋賀がさらにディフェンスの強度を上げてくるが、これがファウル連発に繋がる。ルーズベルト・アダムスが3Pシュートを打つ際にファウルを受けて得たフリースロー3本をすべて決め、ティモシー・ホリフィールドがブロックショット成功からそのまま走ってバスケット・カウントをもぎ取る。判定に抗議した滋賀がテクニカルファウルを宣告されたことによるフリースローも含め、得点が伸びない試合展開でフリースローを連続で獲得したことで、山形が6点差まで詰め寄った。
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