どう対応するべき?予定を何度も延期する友人との付き合い方
体と同じく、ココロも健やかな状態でいたいものだけど、メンタルケアは何かと根性論や「気の持ちよう」で語られがち。悩みは、実は心理学的なテクニックで対処できるものも多いという。そこで、臨床心理士の南 舞さんが、読者のお悩みに具体的な対処法をレクチャー。今回のお悩みは、「会う約束をしても、何度も延期される」という30代女性の場合について。 お話を伺ったのは:南 舞 ライター 臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
会いたいの? 会いたくないの?
相談者Fさん:「会う約束をしても、何度も予定変更される」 もともとは私の仕事先の後輩でしたが、今は友人関係にある女性との関わり方に悩みます。 彼女は少し遠方に住んでおり、直前に「会おうよ!」というのが難しく、事前に日程を決めるのですが、約束の日が近づいてくると、なんらかの理由を言われて「別の日にしてもらえないか?」と言ってきます。夫・子供など家族のことや、仕事が理由なので、仕方ないと思っていましたが、さすがに何度も続くとモヤモヤしてきて……。本当は会いたくないのでは? と思うこともあり、それとなくその旨を伝えてみますが、彼女は「絶対会いましょうね!」って言ってきます。こういう時、友人の本音は何なのか、また友人に対してどう対応したら良いのか、自分の気持ちの持ちようはどうしたらいいのか、悩んでいます。 臨床心理士・南さん:「相手にも自分にもアサーティブにいることを心がけましょう」 Fさん、お悩みありがとうございます。会おうと言っておきながら、何度も変更やキャンセルが続くとモヤモヤしてしまいますよね。また、理由に家族や仕事の事情を出されると、仕方ないと思いつつ、何だかなぁと思ったり。そしてそんな気持ちが湧いてくる自分に悩んでしまったり。 相手の本音、考えればいろんな可能性がありそうですよね。本当に家族の事情なのかもしれませんし、もしかしたらそうではない、何か別の事情があるのかもしれないし……。ですが、ひとつ言えることは『本当の理由は、本人のみぞ知る』ということ。それを前提で考えると、お友達の気持ちを考えるほど、Fさんのモヤモヤな気持ちが溜まっていくだけになってしまうような気がします。 前回のお悩み相談記事の中でも少し触れましたが、『家族の事情かもしれないし、そうでないかもしれない』というグレーな部分をグレーのままにしておくことで、ネガティブな気持ちが強まるのを抑えてくれるのに役立つかもしれません。とはいえ、それだけではモヤモヤした気持ちが晴れるわけではないと思うので、今後同じようなことがあった時に、お友達とどう関わっていくといいのか、あるいは自分の気持ちをどう立て直していくと良いか。ヒントになりそうなことをお話ししますね。