65歳「無職の夫婦世帯」平均的な赤字は約4万円って本当?年金や貯蓄で考える老後対策
60~70歳代の平均貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に、60~70歳代の貯蓄状況を見てみましょう。 ●60歳代の平均貯蓄額 ・金融資産非保有:21.0% ・100万円未満:5.9% ・100~200万円未満:4.5% ・200~300万円未満:4.3% ・300~400万円未満:3.0% ・400~500万円未満:1.9% ・500~700万円未満:7.2% ・700~1000万円未満:6.7% ・1000~1500万円未満:6.8% ・1500~2000万円未満:5.4% ・2000~3000万円未満:9.5% ・3000万円以上:20.5% ・平均値:2026万円 ・中央値:700万円 ●70歳代の平均貯蓄額 ・金融資産非保有:19.2% ・100万円未満:5.6% ・100~200万円未満:5.1% ・200~300万円未満:4.3% ・300~400万円未満:4.7% ・400~500万円未満:2.5% ・500~700万円未満:6.2% ・700~1000万円未満:5.8% ・1000~1500万円未満:10.2% ・1500~2000万円未満:6.6% ・2000~3000万円未満:7.4% ・3000万円以上:19.7% ・平均値:1757万円 ・中央値:700万円 60歳代、70歳代の平均貯蓄額はそれぞれ、2026万円、1757万円となっています。 しかし、より実態に近いとされる中央値はどちらの世代も700万円となっており、さらに「金融資産非保有」の世帯が2割程度あります。 貯蓄状況を見ると、老後生活への準備ができていない世帯も多いことが見て取れます。
今からできる老後対策とは
ゆとりある老後を過ごすためには、早めに準備を始めておくことが大切です。そこで今回は、今からできる老後対策について紹介します。 ●家計を見直す まずは、家計の収支を把握し、削減できる支出がないか調べてみましょう。例えば、以下のような固定費の削減から考えてみます。 ・住居費 ・水道光熱費 ・通信料 ・保険料 ・サブスクリプションサービス ・教育費 ・ローン 上記の中でも、通信料、保険料、サブスクリプションサービスは見直しやすい項目と言えます。毎月ほぼ定額でかかる支出を削減できれば、年間で見ると数万円~数十万円を節約できる可能性があります。 ●貯蓄や資産運用を行う 家計を見直すことで資金を捻出できたら、少額でも良いので貯蓄や資産運用に回すことを検討しましょう。 老後資金の準備が目的であれば、以下のような方法が選択肢として挙げられます。 ・銀行預金 ・積立投資 ・iDeCo ただし、銀行預金では利息がほとんど付かないので、リスクを許容できる方は新NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用して積立投資を行うのがおすすめです。 積立投資なら、長期間積み立てることでリスクを大幅に抑えることができ、複利効果によって安定した運用成果を得やすくなります。少額から始めることもできるので、投資の経験や知識がない方でも始めやすい方法です。