欧州委員会が新体制を発表、フランスやスペインが要職を確保
(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は同委員会の新体制を発表し、金融・産業担当委員にフランス出身者の起用を提案した。
フォンデアライエン氏は17日、2期目(任期5年)の欧州委員会の人事案をストラスブールで明らかにした。競争政策を含むデジタル・エネルギー移行担当委員にはスペインのリベラ第3副首相兼環境保護相を、結束・地域発展担当委員にはイタリアのフィット欧州問題担当相をそれぞれ指名した。
フランスは16日、同国として指名する欧州委員を域内市場担当委員を務めていたティエリ・ブルトン氏から、セジュルネ欧州・外務相に交代させた。ブルトン氏は辞意を伝える書簡で、フォンデアライエン氏の判断を厳しく批判していた。
セジュルネ氏に提案されたのは、貿易・金融サービス・経済を包括的に監督するという職務だ。これによりEUで緊急性を増している競争力強化において、フランスが中心的な役割を担うことになる。EUは中国や米国との激化する競争に対応するよう圧力にさらされており、ドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁も先週発表した報告書で競争力強化の必要性を訴えていた。
原題:France, Italy, Spain Win Key Roles in Von Der Leyen’s EU Team(抜粋)
--取材協力:Ewa Krukowska、John Ainger、Alberto Nardelli.
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Jorge Valero